日本代表MF田中碧(デュッセルドルフ/ドイツ)が、世界のトップと戦う上での必要なことに言及した。

現在日本代表はインターナショナル・マッチデー(IMD)でキリンチャレンジカップ2022、キリンカップサッカー2022を戦っている。

ここまでキリンチャレンジカップのパラグアイ代表戦、ブラジル代表戦、キリンカップサッカーのガーナ代表戦と3試合を終えて、ブラジルには0-1で敗れたものの、パラグアイとガーナには4-1で勝利を収めている。

今月は14日のチュニジア代表戦が最後、あとは7月にEAFF E-1サッカー選手権を国内組で戦い、9月に2試合が残されているのみ。カタール・ワールドカップ(W杯)の前の準備機会は減ってきている。

田中はパラグアイ戦でミドルシュートを決めている中、ゴールへの意欲が高まっているとのこと。「セットプレー1つ、バイタルで前向きで距離があってミドルシュートが打てるというシチュエーションは、比較的作りやすとは思わないですが、作ることはできます」と強豪ブラジル相手にプレーした経験から、戦えないことはないと感じているようだ。

ただ、ゴールを奪うためにはそれだけでは足りない。「その先に行くには高度なものが求められますが、ミドルを一発決められるかどうかで試合は大きく変わりますし、CKをとって点を取るチャンスがある」と、セットプレーやミドルシュートを打つことで、得点機を増やすことはできると語った。

また「チャンスが作れないのはメンタル的にも弱くなることを感じていたので、ブラジルの選手もミドルは打ってきましたし、ゴールを奪える実力をつけたいと思いましたし、こぼれ球やクロスに入ることも大事ですが、もう1つ後ろのエリアから決めていく作業は自分に求めたいと思います」と語り、チームを鼓舞するという意味でも積極的なゴールへの姿勢を見せたいとした。

その中で田中は自身のプレーエリアにも言及。「少しずつ広がっていると思いますし、プレーするエリアもそうですし、点が取りたいということでエリアに入ることもあって幅は増えていますが、流れを読んでどこでパワーを使うかを考えないといけないです」と、前に出て行くにしても状況判断が大事だとした。

「ビルドアップが安定していない中でゴール前に行ってゴールを狙っても難しさはあります。臨機応変さというか、どこでパワーを使うかが大事です」

「今は後ろで時間を使ってビルドアップして前にボールを届けるとか、時間の使い方は細かく自分で判断して実行しないといけないと思っています」

ドイツでプレーすることでゴールへの意欲が駆り立てられているとも語っていた田中。今回は中盤のメンバーを変化させ、多くの組み合わせを試している。

その中での手応えについては「ずっと出ている選手と比べて正解を求めがちですが、前回の試合では守備に関してアンカーでもっと壁になることも大事ですし、自分ができることをポジションでやることも大事で、ボールを触ってゲームをコントロールすることも大事だと思います」とコメント。「足りないこともわかっていて、いろいろな選手がいて学ぶこともありますが、自分ができることを表現してチームを良い方向に導くことが大事。自分がやってきたことを出せればと思います」と、それぞれの特徴をしっかりとポジションで出すことが大事だと語った。

組み合わせについても「どの選手も素晴らしいクオリティがあるので、どの選手が出てもやれると思います」とコメント。「対戦相手との兼ね合いもあると思いますし、ボールを握れるのであれば攻撃的な選手を起用すれば彼らがボールにされると思います。監督たちがやりたいサッカーをすることが大事なので、誰が出ても良いのかなと思います」と語り、どのような相手にどういった戦い方をするかで、構成は変わるだろうとした。

結果を求めたいW杯。田中は自身の考える戦い方としては、やはりボールを握らなければ難しくなると考えている様子。多くの選手たちと同じ見解を示した。

「ショートカウンターで得点を取るチャンスもたくさんありますし、アジア最終予選でもたくさんとってきているので、前に早い選手がいて特徴だと思いますが、ボールを握って押し込むことで陣形を整えることもできますし、カウンターのリスク管理もできます」

「あえて行かずにボールを保持する時間。出ている選手にもよりますが、ボールを保持した方が輝く選手、オープンな方が輝く選手がいると思いますが、ボールを握る時間を増やさないと厳しい試合になることは間違いないです。立ち位置などで調整、コントロールしなければいけないと思います」