【プレミアリーグ】アーセナル3-1トッテナム(日本時間10月1日/エミレーツ・スタジアム)

シュートがうますぎる男は、どんな場面でも決して外さない。ノースロンドン・ダービーの緊迫の場面でPKのキッカーを務めると、見事なまでの“ど真ん中シュート”でチームの同点弾を演出。試合を見守ったファンは「さすがすぎる」と驚嘆の声を挙げた。

【映像】プレミア3度得点王の男が見せたど真ん中PK

ハリー・ケインと書いて、ゴールの申し子と読む。まさにそれくらい、シュートを決める男である2013-14シーズンからトッテナムでプレーし、今年で10年目。昨シーズンまでにこのチームで奪ったゴールは、278試合・183得点。その間、2015-16、2016-17、2020-21シーズンの3回、得点王に輝いている。しかも2020-21は、アシスト王も獲得。シュートもパスもうまい選手として、栄誉をほしいままにしている傑物なのだ。

現在29歳。イングランド代表としても、中心選手だ。2018年のワールドカップでは大会得点王を獲得し、2015年から“スリーライオンズ”(イングランド代表の愛称)に袖を通す彼は、決定率7割超えという驚異的な数字で、通算50ゴール以上をマークしている。

前置きが長くなったが、そんな彼だから、PKも外さない。

アーセナルとの因縁のダービーマッチ、1点ビハインドで迎えた30分。ブラジル代表・リシャーリソンがボックス内で倒されて獲得したPKのキッカーを務めた彼はいつも通りだった。対戦相手、スコア、そして、ゴール裏にはエミレーツ・スタジアムに詰めかけた、アーセナルの熱狂的なサポーター。とてつもなく重圧がかかる場面でケインは蹴った──。

ど真ん中。イングランド代表の同僚、GKラムズデールは向かって左方向へ飛び込んだが、ボールはキレイにゴール中央のネットを揺らした。歓喜する仲間たち、響き渡るトッテナムサポーターの歓声、静まり返ったゴール裏。ケインはやはり、ケインだった。

ABEMAの実況・寺川俊平氏が「中央!真ん中に決めてきました!」と興奮気味に伝えると、視聴者も「中央よく蹴れるな」「いいキックや」「さすがすぎる」と次々に賞賛。とはいえこれは、ケインの日常でもある。今季8試合目で、7点目を奪ってみせた。

試合はその後、アーセナルに逆転を許し、1-3で終了。トッテナムにとっては悔しい結果になったが、ケインを中心とする攻撃陣の存在感を改めて示すゲームだった。なお、日本代表・冨安健洋も89分からピッチに立ち、アーセナルの勝利に貢献した。

(ABEMA/プレミアリーグ)