アイントラハト・フランクフルト所属の日本代表MF鎌田大地(26)は、契約延長交渉が伝えられる一方でFIFAワールドカップ・カタール大会後に移籍する可能性が取りざたされている。そんな中、ドイツメディア『フースバル』が鎌田大地の去就に触れるとともに、オリバー・グラスナー監督の同選手に対する評価を伝えている。

 鎌田大地は昨季、フランクフルト攻撃陣の中心選手としてUEFAヨーロッパリーグ優勝に貢献。今季もここまでブンデスリーガ10試合中7試合の先発出場で6ゴール3アシストをマーク。今月15日の第10節・バイエル・レバークーゼン戦では2ゴールをあげる活躍を見せていた。

 そんな鎌田大地はフランクフルトとの契約期間が来年6月までである中、今年8月末にベンフィカ移籍間近に迫っていたもののグラスナー監督の説得をうけて残留。契約延長交渉の進行が報じられると、英メディア『スカイスポーツ』は今月はじめに「フランクフルトが2025年6月までの2年契約延長を打診。チーム内最高額となる年俸を提示した」と伝えていた。

 ただ一方で9月以降もトッテナム・ホットスパーやアストン・ビラ、エバートン、ビジャレアルからの関心が伝えられているほか、今月14日にはリバプール移籍の可能性が浮上。リバプールの専門サイト『Liverpool.com』はブラジル代表FWロベルト・フィルミーノ(31)の来夏退団を予想した上で「テクニックに優れ、中盤から前線にかけて複数の役割をこなす鎌田大地の活躍ぶりは、リバプールのスカウト陣の興味をかきたてることだろう」と綴っていた。

 そんな中『フースバル』は「グラスナー監督は鎌田大地をチームの主役とみなしている」とした上で「フランクフルトは鎌田大地との契約延長に意欲的だ。この計画が成功すれば、グラスナー監督は今後もこの日本代表選手に頼ることができる」

 「(今季終了後の契約満了による退団で)移籍金が支払われないということは、アイントラフトにとって大きな損失となる」と言及。フランクフルトにとって同選手のフリー移籍阻止が基本線との見方を示している。

 またグラスナー監督は18日、DFBポカール(ドイツ国内カップ戦)2回戦のシュツットガルト・キッカーズ戦の前日記者会見で「鎌田大地はつねにリーディング・プレーヤーである。彼はドレッシングルームでスポークスマンを務めることはないし、彼の性格上そういうことはない。ゴールとパフォーマンスで道を切り開いているんだ」と同選手を高く評価している。

 カタールW杯での活躍も期待される鎌田大地。フランクフルトで好調を維持する中、同選手の去就報道に引き続き注目が集まる。