大きな活躍を見せるシモンズ
バルセロナのアカデミーで大きな期待を寄せられ、パリ・サンジェルマンにも所属した新星が今季母国のオランダで輝きを放っている。今季よりPSVへと移籍を決めたシャビ・シモンズだ。
バルサのカンテラから2019年にPSGへと移籍したシモンズは、2020-21シーズンにトップチームデビュー。翌年も6試合に出場するものの、実戦経験を得ることができずにいると、今季PSVへと完全移籍を決断する。
今のところこの移籍はシモンズにとって好機となっているだろう。ルート・ファン・ニステルローイ監督の下でサイドハーフやトップ下よりもFWでの起用が増加。偽9番として中盤に降りてポゼッションに加わりながら、前を向いた時には持ち味のテクニックを生かしてゴールに絡んでいく。ここまでエールディヴィジで12試合8ゴール3アシストと、オランダの逸材はセンセーショナルな活躍を続けている。
その技術は現在プレミアリーグ首位のアーセナルにも通用。UEFAヨーロッパリーグ第5節では1トップに起用されて最前線から奮闘すると、前半には自らの技術でアーセナル守備陣をものともせず、ゴールネットを揺らした。あいにくその前のプレイがオフサイドの判定となり、得点は認められなかったが、イングランドで首位を走るクラブにも彼のテクニックが牙をむいたのだ。
ここまでの活躍を見せれば、11月に開幕するワールドカップを戦うオランダ代表のメンバー入りも期待される。2年前にフランスでデビューしたばかりだった19歳が今年国の威信をかけて大舞台のピッチに足を踏み入れる。予備登録メンバーに選ばれているシモンズにそんな物語が生まれるのか、11月11日のオランダのメンバー発表にも注目だ。