11月1日、日本サッカー協会はカタール・ワールドカップに臨む最終登録メンバー26名を選出した。吉田麻也、遠藤航、久保建英らが順当に選ばれた一方で、大迫勇也、原口元気、古橋亨梧といった面々が落選と、人選に関しては当然のごとく賛否両論が展開されている。

 そんななか、最終メンバーの“経験不足”も指摘されている。記者会見で「ワールドカップ経験者が少ないが?」と問われた森保一監督は「スタッフミーティングでも出た質問です。選ぶ時にワールドカップ経験者がいなくなるのは、メンバーを見た時に我々も考えるポイントのひとつだった」と語ったうえで、「もちろん、経験者の力を借りて戦いたいという考えもありました。経験は大切で、原口など彼らに頼りたいところはまだまだありますが、伸びてきている経験の浅い選手たちも大切にしないといけない」と答えた。

 26人中、東京五輪世代(オーバーエイジを除く)は10名にのぼり、前回のロシア大会にエントリーしていたのは6名のみ。日本のメンバー発表に興味津々な韓国のスポーツメディア『Xports News』は「死の組を戦う日本。自信と傲慢は違う」と銘打ち、次のように森保ジャパンの“経験不足”を疑問視した。

「自信を持つのは良いことだ。だが、上手く行かなかったらそれは傲慢と見なされてしまう。ワールドカップ本大会で死の組(ドイツ、スペイン、コスタリカと同組)を戦う日本ながら、最終メンバーには若い選手たちが数多く名を連ねた。26名のメンバーのうち11名が25歳以下で、さらにそのうち5名が10キャップ(国際Aマッチ)以下である。

 現代サッカーにおいては若くポテンシャルの高い選手がどんどん台頭してきており、ますますテンポが高速化しているゲームにあって、若いエネルギーは不可欠だ。スペインのような相手に90分間プレッシャーを掛け続けるならばなおさら彼らの力が必要だろう。しかも若手は回復も早いというメリットがある。
 

 しかしながら、国際舞台での経験が浅い選手たちは劣勢に立つと簡単に諦め、苦境を挽回する術を知らない。本大会ではスペインやドイツのような格上を相手にするのだ。森保監督の選択を理解できないわけではないが、極めてリスキーな人選と言わざるをえない。はたして日本の決断は、自信なのか傲慢なのか。最終的には死の組がジャッジすることになる」

 ワールドカップ本大会で日本はE組に入り、グループステージ初戦で11月23日にドイツ、同27日にコスタリカ戦、12月1日にスペイン戦を戦う。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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