好調時のパフォーマンスは別格だが怪我が多かった
11日に発表されたスペイン代表メンバーの中に、天才司令塔の名前はなかった。
ワールドカップメンバーから漏れたのは、31歳のリヴァプールMFチアゴ・アルカンタラだ。
バルセロナのカンテラを経てトップチームに昇格した頃より才能は高く評価されており、それこそシャビ・エルナンデスの後継者的存在になるかと思われた。残念ながらバルセロナでの出場は限定的だったが、その後バイエルンで3冠達成に貢献するなど、特別な才能の持ち主であることは間違いない。
ただ、代表とはあまり縁がない。若い頃から怪我に泣かされてきたところもあり、加えてシャビ、アンドレス・イニエスタといった黄金世代が上にいた。
チアゴもEURO2016、2018年のワールドカップ・ロシア大会のメンバーには入ったが、その間に今度はペドリ、ガビといった後輩が急成長。2人はカタール大会のメンバーにも選ばれており、その実力はトップクラスだ。しかもまだベテランのセルヒオ・ブスケッツも健在で、チアゴの世代はどこか黄金世代と優秀な後輩に挟まれる格好となってしまった。
チアゴも代表キャップ数そのものは46試合と少なくないが、EUROとワールドカップで主力に入ったことはない。両大会合わせても、チアゴは184分間しかプレイしていないのだ。
リヴァプールでも好調時は特別な違いを生み出しており、今回のチアゴ落選に納得しないファンもいるだろう。31歳という年齢を考えれば、チアゴのメジャートーナメントは184分間で終わってしまうかもしれない。それだけ中盤のメンバー争いが激しいということだが、ここからチアゴが若手を追い抜くのは厳しいか。