■「試合の終わらせかた」に課題を抱えている
11月23日にカタールW杯グループリーグ第1戦、ドイツ戦を迎えるサッカー日本代表。チーム内で強く共有されている「初戦の重要性」と、カタールとイランの敗戦によって結びついた「試合の入りかたに気をつけなければならない」という具体的な対応。
そのうえで言えば、「試合の終わらせかた」も大切だ。
6月のチュニジア戦では、後半アディショナルタイムに3失点目を喫した。9月のエクアドル戦では、85分にPKを献上した。シュミット・ダニエルの好守で失点を許さなかったものの、敗戦の危機に立たされた。
先日のカナダ戦でも、後半50分に決勝点を許している。このところの日本は、「試合の終わらせかた」に課題を抱えているのだ。
最終盤の戦いについては、森保一監督も気になっているのだろう。9月の欧州遠征から、試合終盤に3バックへ変更するオプションをテストしている。ドイツ戦を意識したものと考えられる。
■3バックの準備はドイツ戦の終盤を見越してか
日本がリードを奪っている局面はもちろん、同点で最終盤に突入した場合でも、ドイツは前線の人数を増やしてくる可能性がある。そこで力ずくのプレーに屈せず、自分たちが求める勝点を取りこぼさないようにする。「試合の終わらせかた」をはっきりさせるためのオプションとして、3バックを準備しているのだろう。
セットプレーの守備も「試合の終わらせかた」に関わってくる。カナダ戦で許したCKからの失点は、ドイツにヒントを与えたはずだ。CKやFKを有効活用しようとするはずで、1本のリスタートから終盤に失点、というパターンは避けたい。しっかりと試合を終わらせるためにも、リスタートの守備を突き詰めておくのだ。