日本代表のMF久保建英(レアル・ソシエダ/スペイン)が、23日に行われたFIFAワールドカップカタール2022・グループE第1節ドイツ代表戦を振り返った。
今大会でベスト8以上を目指す日本代表は23日、グループE第1節でドイツ代表と対戦。W杯通算4度の優勝経験を誇る強国から逆転勝利を挙げて、日本のサッカー史に残る“ジャイアントキリング”を達成した。同試合に先発出場し、自身初のW杯の舞台に立った久保は「最初は少し、お客さん気分というかポジション取りはしつつも、早く関わりたいという気持ちがありました。展開的に序盤はゲームに絡むのが難しくて、早くボールに触らせてくれって思っていました」と告白。続けて「体が軽い、と思い始めた頃には、引くようになってしまったので、そこからもう急激に体が重かったです。普段やっているチームと、クラブチームのサッカーと明らかに違うというか…言葉にするのは難しい。本当に、立った人にしかわからないと思うので、ここに立てたことに感謝したいです」と胸中を明かした。
同試合では守備に追われる時間も多く、持ち味を発揮できなかった久保。ハーフタイムで交代となった同選手は「ワールドカップなので毎試合、ヒーローは変わると思います。今日は前半、僕も含めて本当に苦戦したのは事実なので、交代は致し方ないです。堂安選手も、すごく状態がいい中で最初から試合に出られなくて、悔しい思いをしていたはず。それが、ああいう形で(ボールが)こぼれてくるというのは、何か運命的なものを感じます」としつつ、「LINEも止まらないって冗談で言っていましたけど、それぐらい大きな勝利。仮にみんなが今すぐ引退しても、今日決めた2人や権田選手なんかは一生誇れるものを得たと思います。もちろん、チームとしてもこの勝ちは一生誇れるもの。ドイツの選手の落ち込み具合もそうですし、何よりも5バックで勝てたのはすごくデカイ」とドイツから挙げた“大金星”の価値を強調した。
また、ドイツ代表のレベルの高さを改めて実感したと口にした久保は「やっぱり前半戦を振り返って、まだ格の差を感じました。『4ー2ー3ー1』で戦うのは早いかなと思ったりも。その一方で、カウンターを喰らわせた部分もあったので、そこは余計にもどかしいというか何というか。完膚なきまでにできなかった、なら切り替えやすいんですけど、カウンターで何回かチャンスになりかけていたと考えると、個人的にはもう少しやれたかなって思うところもあります」と吐露している。
白星スタートを切った日本代表は第2節コスタリカ代表戦、最終節スペイン代表戦と続いていく。久保はこの先の戦いに目を向けて「コスタリカに関しては、“スペインとどう戦うか”というのが一つ、僕たちの参考にもなってきます。スペイン相手に守り切るだったり、勝つということがあれば、すごい乗ってくるはず。あとはやっぱり、スペインのようなクオリティのチームをゼロで抑えたなら、当然難しい戦いを要求されます。正直コスタリカに関しては、僕は情報をあんまり持ってないので、とりあえず試合を見て、これからみんなで対策を練っていきたい」と次戦への意気込みを示している。