ポルトガル対ガーナでロナウドが倒されたシーンを検証
スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「ワールドカップ(W杯)ジャッジリプレイ」で、ポルトガル代表とガーナ代表の試合が取り上げられた。
この場面では、後半17分にポルトガルのFWクリスティアーノ・ロナウドがガーナのDFモハメド・サリスに倒されて、ポルトガルにPKが与えられた。サリスのタックルはボールにコンタクトできているようにも見えるが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入もなかった。
ゲスト出演した大宮アルディージャフットボール本部長の原博美氏は、「これは主審がPKと判断しても、VARが介入してノーファウルにすべきだったのではないか」と話している。また、スタジオの出演者たちの意見も満場一致でノーファウルで一致した。
元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は、判定したレフェリーのポジションについて「串刺しになってしまい、アングルの中に選手たちが入ってしまってハッキリ見られていない」と指摘。
また「ロナウド選手が右足を伸ばして先にボールに触れている事実は間違いない。DFは触れていない。その後に(ロナウドが)右足を残して倒れるので、その結果としてDFの足が絡む。ファウルをもらえればラッキーという体の使い方をしている。ただ、上半身だけ見ると前後の関係に見えなくもないので、後方からのトリップやプッシングに見えなくもないので、VARは介入しなかったのではないか」と話した。
さらに家本氏は自分がこの試合のVARだったらという仮定で、元国際審判員の深野悦子氏に「(主審の判定を)フォローですか?」と投げかけ、「覆したい気持ちはあるけど入れないかなという印象が強い」と話し、深野氏も「接触があるからちょっと入れないですね」と難しい立場であることを話した。
もし主審がノーファウルと判定していれば、VARが介入してPKだと進言するような場面ではないということで意見も一致。ハッキリとした明白な間違いを修正するというVARの立場の難しさを現したような場面になっていた。(FOOTBALL ZONE編集部)