右太腿の違和感でコスタリカ戦を欠場、スペイン戦で2試合ぶり出場へ

 日本代表は11月30日、カタール・ワールドカップ(W杯)グループE第3節のスペイン代表戦に向けた前日トレーニングを行った。前日の29日からチームの全体練習に合流したDF冨安健洋(アーセナル)は、スペイン戦で2試合ぶりに出場することが予想されている。

 試合を翌日に控えた冨安は「トーナメント1回戦のつもりでやれればと思います」とコメント。ドイツ戦で負傷したとされる右太腿の違和感についても、「もう大丈夫です」と、コンディションが整ったことを強調している。

 スペインについては、「世界的に見ても難しい相手ですけど、クオリティーも持っていますし、サッカーを知っているなと個人的に思っている。小さい時からサッカーの本質、構造を知っている選手が多いのかなと思います」と、印象を語った。

 その相手を破る準備はできている。「コスタリカ戦は、勝点1なのか、3なのかというところで、中途半端だった。僕たちの力をすべて出し切れなかったと、僕は外から見ていて思っている。もちろん勝てるクオリティーは持っていますし、それが勝点1でもいいという状況だったこともあって、100%を出し切れなかったと思う。でも逆に明日のスペイン戦ははっきりしている。僕たちの持っている力を100%出し切りたいなと思います」と、意気込みを語った。

 東京五輪の準決勝で、U-24日本代表はU-24スペイン代表に延長の末に0-1で敗れた。この試合、累積警告で出場停止だった冨安は「外から見ているほうが悔しい部分はある。僕だけじゃなく、オリンピック世代、オリンピックに出て、スペインに対してより一層気持ちを持っている人は多い。その意味ではそこのリベンジを果たせればいいと思う」と語った。

 前日のミックスゾーンでは、MF堂安律(フライブルク)も冨安について、「休んでいたんで仕事をしてほしい」と、期待を寄せた。プレーできる目途が立った冨安は、「律がそう言っているんで、働こうかなと思います」と笑った。

 DF酒井宏樹(浦和レッズ)とMF遠藤航(シュツットガルト)が、前日練習の冒頭で別メニューだった森保ジャパンにあって、守備能力の高い冨安の復帰は朗報だ。スペイン戦へ「まだ24時間あるんで。今からスイッチ入れても疲れてしまうので、やるべき時にしっかりスイッチを入れて、出し切ることができればいい」と語った冨安の活躍は、勝点3を奪ううえで不可欠になるだろう。(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)