世界を代表する2つの強豪国を相手に、前半でビハインドを背負いながら逆転勝利を収めた。それも、後半に起用した途中出場の選手たちが大活躍したのだから、指揮官の采配が称賛されるのは当然だ。

 米『CNN』は12月3日、カタール・ワールドカップにおいて番狂わせが多い理由を分析。その中で、日本の森保一監督による交代策にも言及した。

 今大会の大きな特徴のひとつが、カタールの暑さのために11~12月となった異例の開催時期だ。欧州主要リーグのシーズン中とあり、各国とも一定期間のキャンプなどの準備ができなかった。

 CNNは「大会での活躍が期待された一部のスター選手が爆発しなかったり、ケガをした選手が多かった」としたうえで、監督の采配の重要度が増していると報じた。

「全般的なフィットネス不足により重要になったのが、交代に関する監督の能力だ。フレッシュな選手の投入が変化をうながすことにつながる。直近で交代枠が3枚から5枚になったことは、好きなときに選手と戦術システムを変えたいという監督の希望を助けることになった」
 
 同メディアは「ドイツとスペインに勝利した日本は、対戦相手が疲れていたまさに適切なタイミングでチームに新しい選手を入れ、勝利に向けて必要だった推進力をもたらした」と続けている。

「準備不足は全32チームにとっての問題だったが、それは全チームを均衡させることになった。そして、想定外だった国々が伝統的な有力国と競うきっかけとなったかもしれない」

 ドイツ戦でもスペイン戦でも、森保監督は前半だけで久保建英を下げるなどハーフタイムに交代に踏み切り、後半でスコアをひっくり返した。クロアチア戦では、どのような采配を見せるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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