現地時間12月9日、カタール・ワールドカップ(W杯)決勝トーナメントの準々決勝で、クロアチアはブラジルと対戦した。

 スコアレスで延長戦に突入し、105+1分にネイマールに痛恨の先制点を許すも、驚異的な粘りを見せ、土壇場の117分にブルーノ・ペトコビッチが値千金の同点弾を奪取。PK戦に持ち込むと、ブラジルは1人目のロドリゴと4人目のマルキーニョスが失敗したのに対し、クロアチアは全員が成功させ、4日前の日本戦に続いて120分超の死闘を制した。

 クロアチアの選手たちが歓喜に沸く一方で、がっくりと崩れ落ちるブラジルの面々――。そんななか、前者の英雄ルカ・モドリッチは、後者のホープであり、レアル・マドリーで共にプレーするロドリゴへ力強いエールを送った。
【動画】試合後、放心状態のロドリゴを優しく抱きしめるモドリッチ
 2018年にはバロンドールを受賞した37歳は、ユーロ2008の準々決勝でトルコにPK負けした際、最初のキックを外したかつての自分を21歳の後輩に重ね合わせ、こう口にしたのだ。

「2008年のEUROで重要なPKを外した時、僕は彼と同じ年だった。最初のキッカーを務めた勇気と決意を褒め称えなければならない。この経験はより彼を強くするだろう」

 涙を流したロドリゴは、この悔しさを晴らすチャンスが何度となく巡ってくるだろう。大先輩モドリッチのように――。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部