カタールワールドカップ優勝予想でフランス代表を挙げる声が多い。その中でエムバペに焦点が集まっているが、それ以外にもフランスには突出した選手がたくさんいる。
その一人が、今季レアル・マドリード飛躍したオーレリアン・チュアメニだ。22歳という若さでありながら、中盤の底で絶対的な存在感を放っている。守備はもちろんのこと攻撃面での展開力も素晴らしい。レアル・マドリードでもカゼミロの穴を埋めている。
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フランス代表はカンテ、ポグバという中盤の軸が欠場して戦力ダウンが懸念されていたが、グリーズマン、ジルーの活躍もありフランスは今大会の出場国の中で最も隙がないチームと言える。
その中でチュアメニは、ラウンド16までの4試合(フル出場2)すべてにスタメン出場している。視野の広いボール捌きで、個性的なアタッカー陣を支えながら、守備ではリスクマネジメントを怠らない。直接ゴールやアシストに直結するプレーは少ないが、チームにリズムをもたらす攻守の要になっている。攻守に渡る奮闘で守備だけでなく攻撃面でも大きな影響力を与えている。カンテの不在を感じさせない活躍ぶりだ。フランスの“中盤の要”となったチュアメニの成長スピードの早さを多くのメディアが報じている。
そんなチュアメニは、サッカー選手という夢をあきらめた父の雪辱から生まれていた。チュアメニが5歳のとき、父親が会社のサッカークラブでプレーしている姿がきっかけとなりサッカーを始めた。そんな父の影響もあり、完璧主義者で食事制限を徹底して、朝の練習が終わるまで食事は取らない。課題や改善点をノートにつける向上心で生活の全てをサッカーにささげている。
17歳でプロ契約を結び、2シーズンをボルドーで過ごすと2020年1月から所属していたモナコでブレイクを果たす。そして、今夏に憧れのレアル・マドリードに加入を果たしたのだ。モナコから、レアル・マドリードに移籍した際には、6年契約で移籍金8000万ユーロ(約115億円)+出来高ボーナス2000万ユーロ(約29億円)という破格の条件が話題となった。
フランス代表としてU-16から全ての年代別代表に招集され、フル代表でも存在感を放ち主力に定着すると、憧れのポグバと比較する声も多くなった。
今大会では、15大会ぶりのワールドカップ連覇に向けて、フランス代表の新たな物語を描こうとしてるチュアメニ。得点ランキングトップを独走している、キリアン・エムバペを中盤から支え、勝利を結びつけるプレーを見せることができるのか。この一年の成長スピードがどのサッカー選手よりも早いと言われているチュアメニのワールドカップ制覇にも目が離せない。
(ABEMA/FIFA ワールドカップ カタール 2022)