決勝ゴールを呼び込んだ三笘のアシストシーンの公式映像を巡って論争
日本代表が現地時間12月1日、カタール・ワールドカップ(W杯)のグループリーグ第3戦でスペイン代表を2-1で破った試合で、決勝ゴールを呼び込んだMF三笘薫のアシストを巡って議論が巻き起こった。
後日、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の映像を国際サッカー連盟(FIFA)が公開し一時着地となったが、英メディアがテレビ関係者の話から、英国圏のテレビ局が「VARチームが使用した決定的なアングルを見せることをFIFAから止められていた」と報じている。
問題となったのは日本対スペインが1-1で迎えた後半6分。ペナルティーエリア内からMF堂安律が送ったグラウンダーのボールがファーサイドに抜け、三笘が戻して中央でMF田中碧が押し込んだ。三笘のタッチの際、ゴールラインを割っていたのかどうか際どく、VARが時間をかけて確認。最終的にインプレーが認められ、日本の勝ち越し弾となった。
このアシストシーンが世界中で話題を呼んだが、後日FIFAが公式SNS上でVARが確認した映像を公開。試合の時には明かされていなかった正確な映像が公にされ、事態は一時収束に向かっている。
そんななか、英紙「デイリー・メール」は「FIFA、スペイン戦での日本のゴールの決定的な角度の映像を、すべての英国圏のテレビ局員が見せるのを阻止」と題し、試合時にVARの映像がテレビで放送されなかった経緯を明かしている。
同紙によると、関係者の話から「スペイン対日本戦のテレビ中継を担当したテレビ局員が、ドイツをワールドカップから追い出す勝ち越しゴールのシーンについて、VARチームが使用した決定的なアングルを見せることをFIFAから止められた」とFIFAの制止があったという。
さらに「テレビ局が4回に渡ってこの映像の放映を許可するよう嘆願したが、そのたびに許可されなかった」と要求が拒否されたとも伝えている。「テレビ局のスタッフは呆然とし、FIFAが24時間後に明確な画像を表示した」と公式見解が出されるまでの流れを説明し、当時のテレビ局の反応を報じていた。(FOOTBALL ZONE編集部)