【FIFA ワールドカップ カタール 2022・決勝トーナメント準決勝】アルゼンチン3-0クロアチア(日本時間12月14日/ルサイル スタジアム)

 サッカー選手の命である足には、子どもたちを思う気持ちも宿っていた。アルゼンチンに敗れはしたものの、前回大会の準優勝に続き、ベスト4入りを果たしたクロアチア。日本、さらにはブラジルをいずれも前後半、延長を戦い、PK戦で退けた勝負強さには、世界中が驚いた。そんなクロアチアの前線でボールを追い続けていたFWペリシッチだが、その足には2人の子どもの顔写真が入っていた。

【映像】子どもの写真入りすね当て

 今大会では多数のカメラにより、チーム、選手、サポーターのいろいろな様子を捉えている。試合前後のロッカールームでも、試合に向けて静かに集中する選手、劇的な勝利に踊りまくる選手など、様々なドラマが収められている。試合前、クロアチアのロッカールームにもカメラが入ったが、背番号「4」、すなわちペリシッチのユニフォームがある場所にカメラマンが寄っていくと、見慣れないものを発見した。

 カメラがさらに寄ると、ユニフォームの上に置かれていたのは2枚のシンガード(すね当て)。激しく足と足がぶつかる衝撃から、選手の足を守るものだ。左右1枚ずつ、別の子どもの顔がプリントされており、どちらもにっこりとした笑顔。ペリシッチも試合前、この2人の顔を見て和み、そして気合を入れ、ピッチに駆け出していったことだろう。

 準決勝で敗れたクロアチアだが、まだ試合は残されており、モロッコと3位決定戦がある。子どもへの思いを込めた両足で放つシュートは、見事のゴールネットを揺らせるか。
(ABEMA/FIFA ワールドカップ カタール 2022)