【FIFA ワールドカップ カタール 2022・決勝トーナメント3位決定戦】クロアチア2-1モロッコ(日本時間12月18日/ハリーファ国際スタジアム)
前回大会準優勝のクロアチアが、今大会の台風の目となっていたモロッコを下し、2大会連続の表彰台となる3位になった。クロアチアのエース・モドリッチは37歳で今大会が最後のワールドカップと言われる中、攻守で躍動し、有終の美を飾ることになった。モロッコはアフリカ勢初のベスト4になったものの、初のメダル獲得はならなかった。
堅守が特徴の両チームで、どちらが主導権を握るかという立ち上がりだったが、ボールを保持したのはクロアチア。モロッコはディフェンスラインにバタつきもあり、開始早々のクリアミスでヒヤリとする場面もあった。
じりじりとした展開になるかと思われたが、いきなり試合が動いた。クロアチアは7分、フリーキックからヘッドでペリシッチが頭で折り返したところを、グバルディオルがダイビングヘッド。ゴール左隅に決めて先制点を奪った。
するとモロッコもすぐさま反撃。9分、同じくフリーキックからクロアチアの選手に当たって高く上がったボールを、ゴール前でダリがヘディング。力強くゴールネットを揺らした。
1-1になってから、ボールを持つ時間が交互に訪れると、次のビッグチャンスを作ったのはクロアチア。24分、モドリッチがペナルティエリア手間でボールを持ち、フェイントで相手DFを翻弄すると左足で強烈なグラウンダーのシュート。モロッコのGKボノがなんとか防ぎ、勝ち越し点とはならなかった。対してモロッコも29分に右SBのハキミがペナルティエリア右から侵入、クロスを上げたがゴール前にいたエンネシリには合わず、チャンスを逃した。
前半も残りわずかになった42分、クロアチアがクリアボールを奪ってチャンスをつなぐと、ペナルティエリア左からオルシッチが、うまくスピードとコースをコントロールしたループシュートを放ち、ボールはポストに当たってそのままゴールへ。貴重な勝ち越し点を奪った。
後半も立ち上がりから攻勢をかけたのはクロアチア。再三、モロッコゴール前に侵入してシュートチャンスを作り、プレッシャーをかけて続けた。モロッコも前線からプレスをかけてはいくものの、簡単にボールを奪えずもどかしい時間が続いた。流れを変えたいモロッコは、連戦の疲れも考慮してか66分までに5人の交代枠を全て使い果たすスクランブル体勢で状況の打開を狙ったが、タフに走るクロアチアからなかなかペースを奪えなかった。
一気にスタジアムのテンションが上がったのは74分。オルシッチのスルーパスにCBのグバルディオルが突進したが、惜しくもモロッコDFとの競り合いの中で倒れ、PKも取れなかった。すると直後にモロッコが反撃、ゴール寸前でエンネシリが左足でシュートを放つも、恐れず前に出たクロアチアGKリバコビッチがファインセーブ。失点の危機を防いだ。
(ABEMA/FIFA ワールドカップ カタール 2022)
「FIFA/Getty Images」