デ・ラ・フエンテ監督、ブスケッツに説得試みるも…

 カタール・ワールドカップ(W杯)でラウンド16敗退となり、ルイス・エンリケ監督が退任したスペイン代表は、新たにデ・ラ・フエンテ監督をチームの指揮官に据えた。2024年までの契約を結んだ61歳は、代表引退を表明したスペイン1部バルセロナMFセルヒオ・ブスケッツの代表引退を慰留していたことを明かしている。スペイン紙「ムンド・デポルティーボ」が報じた。

 カタールW杯では、グループリーグで日本代表に敗れ、グループEを2位で通過したスペイン。決勝トーナメント1回戦では、モロッコ代表にPK戦の末に敗れた。PKを失敗した選手の1人でもあるブスケッツは、2010年南アフリカ大会では現バルセロナ監督のシャビ・エルナンデス氏、現J1ヴィッセル神戸のMFアンドレス・イニエスタらとともに世界一に輝いていた。しかし、今大会後に代表引退を表明した。

 ブスケッツは現在34歳で、国際Aマッチ143試合に出場していた。自身の考えを公にする前に、デ・ラ・フエンテ監督に代表引退を告げていたという。「私はその決断をしたという連絡を彼から受けていた。説得しようとしたが、彼は明確な考えを持っており、自身の決断を下した。彼の考えを尊重するしかなかった」と、説得しきれなかったことを明かしている。

 そして、「ブスケッツがスペインのサッカーに残した遺産の大きさ、果たした極めて重要な役割を再認識してほしい。彼が代表のキャリアを終えたがっていることは残念だし、彼にもそのように伝えた。だが、彼の決断は尊重する。彼のピッチ内外での貢献は、スペインサッカー界で最も重要な選手の1人とされるものだった」と、語っている。

 10年以上もスペイン代表の中盤に君臨した名手を失うことになるスペイン代表。フエンテ監督にとっても、ブスケッツの後継者探しがスペイン代表を率いていくうえで最初に取り組まなければいけないテーマの1つであることは間違いない。(FOOTBALL ZONE編集部)