日本代表GK川島永嗣(ストラスブール/フランス)が、11日にオンラインでのメディア対応を行った。

 10日に行われたキリンカップサッカー2022ではゴールマウスに立ち、4-1の勝利に貢献。自身のパフォーマンスについて、「GKの仕事してはそこまで多い試合ではなかった。メンバーが変わる中、どうやって後ろからチームを支えられるかが、昨日の一番の仕事だったと思います」とコメント。ビルドアップの部分も試されたことについては、「今のチームは後ろからGKがビルドアップにどんどん参加することが求められる。どこにつけるかで次の場面も変わる。昨日は難しいシーンはなかったと思いますけど、相手のプレッシャーがある中でGKがどういったプレーができるかが大事。昨日はどれだけチームにリズムをもたらせられるかが大事だったと思います」と振り返った。

 自身にとって4大会連続4度目のワールドカップ出場を目指す川島。大舞台を何度も経験した39歳は、「昨日の試合も、相手のレベルが高くなれば、ここを狙ってくるだろうというシーンも多々ありました。差がつくのはそういう小さなところ」と語り、ディテールの重要性を次のように説いている。

「昨日もブラジル戦もポジティブな部分はありましたけど、勝負を変えるのは細かいところ。そこをどれだけ詰めていけるかが、大きな差につながると感じています」

「レベルが上がれば上がるほど、一つのシーンで何を考え、どう判断するか、準備含めてそうですけど、そこの差は勝敗を変える差になってくる。技術だけでなくメンタル的なところもある。レアル・マドリードがチャンピオンズリーグで優勝したのも、戦術的に優れていたかと言うとそういうわけではないので。自分たちが苦境からどれだけ盛り返せるかも勝っていくためには大いにある。そういう意味でももっと成長していかないといけないと思います」

 川島は6日のブラジル戦(●0-1)にも言及。「勝負にこだわる中で、どういうプレーを選択するのか、相手の嫌なところをどう突いていくかは学べる試合だった」とベンチから見た感想を述べた。続けて、同試合の決勝点となったPK献上のような“ミス”や“判断”の部分について自論を展開している。

「高いレベルの試合を見ていても、ミスがない試合はない。ただ、ミスが起こったとき、次どう行動するかが非常に大きい。1つ目のミスのあとに2つ目を起こさないことが大事で、その意識は確実に持っていないといけない。パスミス、判断ミスも起こると思うが、それをチームとしてどう次カバーするか、どう切るかが自分達がしたたかに戦っていく上で重要になる。昨日もミスした後にプレッシャーで奪ってゴールに向かうシーン、ファールで切るシーンもあった。本大会になったとき、ファールするにしてもイエローをどうもらわないでやるというところも結構大切」

「守備を完璧にやってシュート0本をトーナメント数試合で終えるのは不可能だと思うんですよね。でもまずは(被シュートの)回数を減らすことが目的ですし、それが出てきたときに自分たちがどう対応するか。引いたところで自分たちが体を張って守れるのか、カウンターになったときの守り方とは全く違うので、試合状況の中で、相手に崩された場面なのか、ミスが起こった後なのかという対応の質の部分は常に上げていかないといけないと思います」