アニメ「薬屋のひとりごと(くすりやのひとりごと)」は、毒と薬を愛する少女・猫猫(まおまお)が、宮中で起こる事件を、その知識と洞察力で解決していく爽快な作品です。
▶翠苓は先帝の孫にあたる血筋だった 45話
▶生きていた翠苓、「美麗な宦官」だった 40話
▶翠苓は死んだ?謎を猫猫が解説 20話
2023年10月よりアニメ1期が、2期が2025年1月からそれぞれ連続2クールで放送されました。原作は、イマジカインフォスより出版されている日向夏氏による同名ライトノベル。小説投稿サイト「小説家になろう」にて発表したオンライン小説に加筆・修正を加えた作品で、スクウェア・エニックスと小学館の2社からコミカライズが刊行されています。
この記事では、アニメ「薬屋のひとりごと」のキーパーソン・翠苓(すいれい)をご紹介。謎多き官女のプロフィールを解説します。
目次
- アニメ「薬屋のひとりごと」とは
- アニメ「薬屋のひとりごと」翠苓の性別・基本情報を紹介
- 翠苓の性別は女性、暗躍する女官の正体や目的は?
- 翠苓が猫猫をさらった目的は?
- 翠苓は楼蘭妃の異母姉!その他、家族には誰がいる?
- 翠苓が子の一族の反乱に加担する目的とは?
- まとめ
アニメ「薬屋のひとりごと」とは
アニメ「薬屋のひとりごと」の主人公は、昔の中国に似た架空の国の王宮に仕える少女・猫猫です。
後宮でささやかれる、寵妃と御子への呪い――。その噂を聞きつけた下女・猫猫は知識欲と好奇心から、こっそりと上級妃が住む宮を訪れます。そこで妃を目にした猫猫は、薬師として働いた経験から、体調不良の原因をすぐに察知。目立たぬよう匿名で妃へ対処法を知らせますが、宦官・壬氏(じんし)に猫猫の仕業だと突き止められてしまいます。
これをきっかけに猫猫は、妃の毒見役に抜擢され、宮中で起こる数々の事件に関わっていきます。
アニメ「薬屋のひとりごと」翠苓の性別・基本情報を紹介
翠苓は、外廷にて勤務する長身の女官です。初登場したアニメ第13話では、薬草を摘みながら軍部近辺までやってきた猫猫に釘を刺していました。そのとき猫猫は、翠苓から白檀と独特の苦味を帯びた薬草の香りがすることに気が付いています。
翠苓の基本情報【プロフィール】
■名前 翠苓(すいれい)
■性別 女性
翠苓は、官女の中でも頭ひとつ飛び抜けた長身の女性。アニメ第13話にて、壬氏直属の下女となった猫猫をいびる官女たちの輪に入っています。アニメでは描かれませんでしたが、原作小説2巻第1話で猫猫は翠苓のことを、さっぱりした顔立ちで「面倒臭いけどとりあえず徒党に加わっておこうというタイプ」と評しています。
毒や薬学に精通する翠苓は、外廷の医局に出入りしながら、医局周辺で薬草を育てています。猫猫が薬草畑を見つけたときに、翠苓はこの場所に“蘇りの薬”(よみがえりのくすり)を植えていると話をします。しかし、猫猫が追求すると、冗談だとあしらいながら「あなた、薬師って聞いたけど、どれほどの腕前なのかしらね」と挑発めいた物言いをして立ち去ってしまいました。
また、翠苓と親しそうな医官は「本来なら官女なんてやらなくていいのに」と意味深な言葉を吐いていました。
▶官女の中でもひときわ長身の翠苓 13話
▶「蘇りの薬」を植えると言った翠苓 18話
翠苓の基本情報【声優】
翠苓を演じる声優は、名塚佳織(なづか かおり)さんです。「コードギアス」シリーズ ナナリー・ランペルージ役、映画「ONE PIECE FILM RED」ウタ役などが代表作で、儚げな少女から芯の強い大人の女性まで、数多くのヒロインを演じています。
名塚さんは、小学生の頃より子役として、ミュージカルなどの舞台で活躍。アニメ「だぁ!だぁ!だぁ!」の光月未夢役にて初主演し、その後も声優として数多くの人気作品に出演しています。
翠苓の性別は女性、暗躍する女官の正体や目的は?
凛々しく中性的な顔立ちをしている長身の女官・翠苓の性別は女性です。その正体は、高貴な者の暗殺を目論んでいたようです。壬氏のことも、祭祀での不運な事故に見せかけて命を奪おうと狙い、計画を進めていました。
翠苓は多くの事件に関与し、知識やきっかけを与えながら、自らの手は汚さずに下手人を動かしたようです。しかし、猫猫が事件の裏のつながりを見破り、計画は失敗。祭壇にて儀式を行う壬氏は難を逃れました。翠苓は罪に問われる前に毒をあおり、死亡と診断されます。
壬氏の暗殺未遂以外に、猫猫が関わっていた事件のなかで、翠苓が裏で糸を引いていたと見られるものは、第9話にて、武官・浩然(こうねん)が酒に細工をされて亡くなった事件と、第14話の倉庫のボヤ騒ぎです。さらに、ボヤ騒ぎの裏で起きた祭具倉庫での盗難と、第15話の祭具管理者の食中毒も翠苓の仕業と考えられます。なくなった祭具と金具の制作は、第16話に出てきた低温で溶ける金属を編み出した職人に発注し、祭壇が崩れる仕掛けを作っていました。どの事件も、翠苓は直接関わらず巧妙に手を回していたようです。
▶突然死した祭具の管理者だった高官 9話
▶祭具が盗まれていたボヤ騒ぎと見つかった煙管 14話
▶祭具の前管理者が食中毒でこん睡状態に 15話
▶ある一定の熱で溶ける金属の謎 16話
翠苓は死んだ? 死亡が描かれたのは原作の何話?
翠苓の死亡に関するエピソードが描かれたのは、原作小説2巻第13話「曼荼羅華」(アニメ20話)です。壬氏をかばって大怪我を負った猫猫のもとへ、李白(りはく)から翠苓に関する連絡が届きます。薬草畑で、翠苓と猫猫が交わした会話を伏線としたストーリーです。
猫猫は、李白から翠苓が遺体で見つかったという報を受けます。翠苓は毒をあおったと見られ、検死官が死亡を確認。罪人のため墓に入れず、火葬を予定していると聞き、猫猫は違和感を覚えます。
壬氏らと猫猫が死体置き場にて棺桶を確認すると、そこに翠苓はいませんでした。翠苓は検死官が自分に好意を持っていることを利用し、蘇りの薬(猫猫は曼陀羅華と予測)を使って仮死状態にとなっていたのです。その後、薬の効果が切れて息を吹き返し、まんまと脱走していました。
▶翠苓は死んだ?謎を猫猫が解説 20話
▶生死不明の翠苓に思いを馳せる猫猫 26話
その後、宦官に扮して再度宮中に潜入した翠苓は、子翠と協力し猫猫を誘拐します。翠苓・ 子翠は、猫猫を連れて子一族の砦に帰還しますが、反乱を知った壬氏によって制圧されました。
翠苓は情状酌量の余地ありと認められ、息を吹き返した子一族の子ども達とともに、元上級妃の阿多(あーどぅお)の元に身を寄せることになったことが第48話で明らかになっています。
▶子一族が制圧される、楼蘭の最期 47話
▶息を吹き返した子一族の子ども達 48話
翠苓が猫猫をさらった目的は?
アニメ2期の第2クールから容姿が翠苓に似た宦官が登場していましたが、この人物が翠苓かどうかは長らく不明のままでした。第40話ではついにその正体が翠苓だと判明、猫猫の前に姿を現します。そして下女・子翠(しすい)を人質にとり、“後宮に巣食う悪意”に気付いた猫猫に後宮を一緒に出るよう命令しました。
▶生きていた翠苓、「美麗な宦官」だった 40話
▶翠苓との関係を言い当てられた子翠の爆笑 41話
翠苓に似た宦官については、第37話で小蘭から後宮入った新しい宦官の噂話がされ、第38話では壬氏が噂の宦官を含む集団に声をかけています。第39話では、古びた墓石らしきものの前でたたずむ人物の映像がありました。その墓石には「大宝」という下女の名が書かれていたことがわかっています。
▶壬氏、新入り宦官たちにお声がけする 38話
▶墓石?の前でたたずむ翠苓? 39話
翠苓は楼蘭妃の異母姉!その他、家族には誰がいる?
女官や宦官として宮中に潜り込んでいた翠苓は、子の一族の長・子昌(ししょう)の娘であり、女官のフリをして子翠と名乗っていた楼蘭妃(ろうらんひ)の姉です。翠苓は子昌の前妻の子で、子翠は後妻・神美(しぇんめい)の子なので、2人は異母姉妹になります。
“子翠”はもともと子昌の長子である翠苓の名前でしたが、神美から疎まれていた翠苓は“子翠”の名を奪われ、下女のように扱われます。その後、異母妹として生まれた楼蘭は後宮に入り、女官のフリをするときに姉の元の名である“子翠”を名乗りました。気性の荒い母を恐れる楼蘭は、人前で異母姉と仲の良い素振りを見せませんが、猫猫と3人で会話する際には翠苓を「お姉ちゃん」と呼び、親密である様子が描かれています。
翠苓が神美に冷遇される理由は、前妻の子どもというだけではなく、翠苓の祖母の大宝(たいほう)、そして翠苓の母と神美の因縁が関係しています。
大宝は神美の元侍女であり、神美とともに後宮に入った過去があります。しかし、国母を目指す神美をよそに、先帝は大宝のもとに通い、非公式に娘が生まれます。その娘が翠苓の母です。先帝は大宝との関係を認めず、不義の子とされた翠苓の母は公主にはなれませんでしたが、帝の計らいで神美の後宮入り前の婚約者であった子昌と結婚しました。神美は野望の邪魔をした大宝を妬み、子昌を奪った翠苓の母を憎んでいたため、その血を引く翠苓にもことさら辛くあたっています。
▶怪談で語られた先帝と「大宝」の話 38話
▶墓石?の前でたたずむ翠苓 39話
▶翠苓は先帝の孫にあたる血筋だった 45話
翠苓が子の一族の反乱に加担する目的とは?
翠苓が反乱に加担する理由には、家族が大きく影響しています。反乱を先導しているのは、血のつながらない継母・神美です。神美は先帝が自分の侍女とのあいだに子をなしたことでプライドを傷つけられ、国家に敵意を持っています。子昌は忠誠心こそあるものの、かつて婚約者だった神美を人質として後宮へ送り、なおかつ他の女性を妻に迎えた負い目から、神美の暴走を止められずにいます。
翠苓と子翠は、世間知らずの神美が企てる反乱が失敗すると予測していましたが、神美に逆らうことができません。しかし、帝への反逆罪は、一族郎党が粛清されるほどの大罪です。そのため、反乱の手助けをしながら、成功しなかった場合に備えて、一族の子どもたちの命だけでも救うために動いていました。
まとめ
翠苓は、外廷に勤務する官女です。毒や薬学に精通し、宮中にて薬草を栽培しています。壬氏を巻き込む陰謀を企てていましたが、猫猫によって計画が明るみになり服毒死。しかし、実際には仮死状態になる蘇りの薬を飲み、官の目を欺いて宮廷から脱走しました。
長い年月をかけて練り上げたであろう暗殺計画を見破られてしまった翠苓でしたが、猫猫も知らない妙薬を作り、見事に逃げ果せました。その後第40話で再登場しました。これからのストーリーも目が離せません。
(C) 日向夏・イマジカインフォス/『薬屋のひとりごと』製作委員会
この記事の画像一覧アニメ『薬屋のひとりごと』放送回一覧(動画リンクつき)
話数 | サブタイトル(タップで動画へ) | 見どころ |
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1 | 猫猫 | 猫猫の正義感が幼子を救う |
2 | 無愛想な薬師 | 媚薬の出来はバッチリ!? |
3 | 幽霊騒動 | 奇行の裏の真実に気づく猫猫 |
4 | 恫喝 | ガチギレ猫猫のマジビンタ! |
5 | 暗躍 | そばかすを落とした猫猫の顔 |
6 | 園遊会 | 「これ、毒です」猫猫が本領発揮 |
7 | 里帰り | 高順の前で素が出てしまう壬氏 |
8 | 麦稈 | 「一夜の対価」に壬氏、硬直 |
9 | 自殺か他殺か | 猫猫の死生観、壬氏の懊悩 |
10 | 蜂蜜 | 変態に追い詰められる猫猫 |
11 | 二つを一つに | 阿多妃の過去が明らかに |
12 | 宦官と妓女 | 猫猫、指先だけならお触りOK |
13 | 外廷勤務 | 官女とのドロドロバトル |
14 | 新しい淑妃 | 「女の園の秘術」を教授 |
15 | 膾 | 曲者な軍師・羅漢が来た! |
16 | 鉛 | 鍵の開かないタンスの謎 |
17 | 街歩き | 妓女の価値を下げる方法 |
18 | 羅漢 | 猫猫と羅漢の関係が明らかに |
19 | 偶然か必然か | 命を守るため、猫猫が走る |
20 | 曼荼羅華 | 壬氏が飲む薬の効果 |
21 | 身請け作戦 | 隙あらば嫉妬する壬氏 |
22 | 青い薔薇 | 羅漢の目に映る人々 |
23 | 鳳仙花と片喰 | 妓女・鳳仙と羅漢の悲恋 |
24 | 壬氏と猫猫 | 壬氏の頭突きを食らう猫猫 |
25 | 猫猫と毛毛 | 壬氏、恍惚の表情でネコ吸い |
26 | 隊商 | 小蘭、猫猫にムニムニほおずり |
27 | 冬人夏草 | 亡くなった中級妃と毒きのこの謎 |
28 | 鏡 | 絶世の美女の正体はまさかのやり手婆 |
29 | 月精 | 闇に浮かび上がった“美女”壬氏 |
30 | みたび、水晶宮 | 梨花妃のビンタに深い理由 |
31 | 選択の廟 | 皇帝の爆弾発言に焦る壬氏 |
32 | 皇太后 | 皇太后の“呪い”発言が怖すぎる |
33 | 先帝 | 高順にあやされるギャン泣き幼少壬氏 |
34 | 怪談 | 本気のガチホラー回 |
35 | 狩り | 猫猫と壬氏、襲撃からのずぶ濡れ急接近 |
36 | 華瑞月 | 壬氏に壬氏の壬氏があった |
37 | 湯殿 | 猫猫たちの楽しいお風呂回 |
38 | 踊る幽霊 | 壬氏が「猫猫」と呼ぶ |
39 | 氷菓 | 壬氏、猫猫に顎クイ |
40 | 巣食う悪意 | 生きていた翠苓 |
41 | 狐の里 | 猫猫の名推理に子翠は爆笑 |
42 | 鬼灯 | 激おこ壬氏 |
43 | 祭り | 猫猫の超オタク早口 |
44 | 砦 | 楼蘭妃の正体が判明 |
45 | 蟇盆 | たくましすぎる猫猫 |
46 | 禁軍 | 猫猫と壬氏、久々の再会 |
47 | 子の一族 | 若い頃の子昌&神美がエモい |
48 | はじまり | 猫猫と壬氏、それぞれの立場に |