アニメ『薬屋のひとりごと(くすりやのひとりごと)』は、薬師の少女・猫猫(まおまお)が、陰謀渦巻く後宮において、その深い知識と洞察力を用いて謎や事件を解決していく後宮謎解きエンタテインメントです。2023年10月から1期の放送がスタートし、2024年3月に終了。2025年1月10日から2期が放送予定です。
原作は小説投稿サイト「小説家になろう」にて公開中の同名作品に、作者の日向夏氏が加筆・修正をくわえ、ヒーロー文庫より出版されたライトノベルです。小学館とスクウェア・エニックスの2社よりコミカライズも発売されています。
アニメ『薬屋のひとりごと』には、多くの謎や事件が登場します。猫猫は次々と事件を解決しますが、謎のまま残されているものも少なくありません。そこでこの記事では、1~24話までに登場した事件や謎をまとめ、一覧でご紹介します。
目次
- アニメ『薬屋のひとりごと』とは
- 媚薬は何に使われた?:第2話
- 城壁に出る白い女の霊:第3話
- 戻らない梨花妃の体調:第3話
- 園遊会で簪を渡す意味:第5話
- 姿を見せない皇弟:第6話
- 園遊会で起きた妃毒殺未遂事件:第6話
- 妓女の心中未遂事件:第8話
- 酒好きの高官の突然死:第9話
- 掘で発見された水死体:第10話
- 羅門はなぜ肉刑に処されたのか:第11話
- 阿多妃の子は取り替えられて生きている?:第11話
- 翠苓から独特の匂いがした理由:第13話
- 楼蘭妃の謎:第14話
- 倉庫の小火騒ぎと残された煙管:第14話
- 鱠の食中毒により倒れた官僚:第15話
- なぜ羅漢は壬氏に嫌がらせをするのか:第15話
- 彫金細工師による謎の遺言:第16話
- 緑青館の奥にいる妓女は何故捨てられなかったのか:第18話
- 猫猫が医局でもらったのは何の薬?:第18話
- やぶ医者の実家が作る紙の質が落ちた理由:第21話
- 青い薔薇:第22話
- 羅漢と風仙の過去:第23話
- 梅梅が泣き崩れた理由:第24話
- アニメ『薬屋のひとりごと』謎・事件まとめ
アニメ『薬屋のひとりごと』とは
物語の舞台は、とある中華風の大国。人さらいに遭った薬師の少女・猫猫は、後宮に売られ下女として働くことになります。年季が明けるまで目立たず過ごそうとしていましたが、帝の御子の連続不審死の噂を聞き、好奇心から原因を解明。匿名で妃へ対策を伝えたところ、後宮を取り仕切る美形の宦官・壬氏(じんし)の目に留まり、猫猫は寵妃の毒見役に抜擢されました。
さらに、壬氏から持ち込まれる厄介事も引き受けるようになり、さまざまな謎や事件を解決していくことになります。
媚薬は何に使われた?:第2話
壬氏からの依頼で、猫猫は媚薬効果のあるチョコレートを作ります。それを玉葉妃の侍女たちがつまみ食いし、あられもない姿に。壬氏も食べようとしましたが、高順(がおしゅん)たちに全力で止められました。結局、壬氏が猫猫に作らせた媚薬を、何のために使ったのかはわかっていません。
城壁に出る白い女の霊:第3話
第3話にて、猫猫は城壁の上に白い女の幽霊が出るという噂を耳にします。その正体は、中級妃の芙蓉妃(ふようひ)でした。芙蓉妃は、部下に下賜されることを気に病んで夢遊病になったとされていました。しかし、猫猫は、幼馴染と結ばれるための詐病だったのではないかと推察しています。
戻らない梨花妃の体調:第3話
おしろいが禁止されてしばらく経っても、梨花妃の容態は回復せず、帝の命で猫猫が看病することになりました。その後、梨花妃の侍女が、毒入りのおしろいを使い続けていたことが判明し、猫猫が激しく叱責。おしろいは使われなくなり、猫猫の懸命な看病の甲斐もあって梨花妃は回復しました。
園遊会で簪を渡す意味:第5話
猫猫は園遊会にて、壬氏、梨花妃、武官の李白(りはく)から簪(かんざし)をもらいます。猫猫は当初、その意味を理解していない様子でしたが、簪には「お気に入り」や「侍女の人材勧誘」、「義理チョコ」、「求愛」、「後宮を出るときの身元引受人」など、複数の意味がありました。
姿を見せない皇弟:第6話
第6話の園遊会にて、猫猫たちが会場をのぞいたとき、皇弟の席は空いていました。玉葉妃の侍女である貴園(ぐいえん)は、皇弟について「とても病弱でほとんど自宅から出られないってウワサ」と語っています。現在のところ、作中で皇弟の姿は描かれていません。
園遊会で起きた妃毒殺未遂事件:第6話
園遊会にて、猫猫が毒見役として飲んだ玉葉妃のスープには毒が入っていました。後に侍女の嫌がらせにより食事が入れ替えられていたことが発覚し、実際に狙われたのは里樹妃だったことがわかります。犯人は阿多妃(あーどぅおひ)の侍女・風明で、猫猫の提案により自首し、処刑されました。
妓女の心中未遂事件:第8話
緑青館の妓女と客が、毒を飲んで倒れる事件が発生。猫猫の対処により、命は助かりました。当初は心中未遂と思われましたが、猫猫は妓女が麦稈(ストロー)を使ったトリックで心中に見せかけ、素行の悪い男を殺そうとしたと推理しています。
酒好きの高官の突然死:第9話
壬氏が世話になったという高官・浩然(こうねん)が、突然死を遂げます。原因は酒の飲み過ぎと見られていましたが、猫猫の調べにより、味がわからなくなっていた浩然の酒に多量の塩を入れられていたことが判明しました。
掘で発見された水死体:第10話
後宮の堀から、里樹妃毒殺未遂に関わったと見られる下女の水死体が発見されます。自殺と判断されましたが、猫猫は下女1人では実行不可能と指摘しました。
第11話にて、里樹妃毒殺未遂の真相を知った猫猫は、下女は阿多妃のために罪を被って死を選び、風明がそれを手伝ったのではないかと推測しています。
羅門はなぜ肉刑に処されたのか:第11話
猫猫の養父・羅門(るぉめん)は、かつて宮廷の医官でした。猫猫は宮廷の過去の出来事を知り、羅門が宦官となり肉系に処された理由を、以下のように推測しています。
当時の皇后と阿多妃(東宮妃)の出産が重なり、医官だった羅門は皇后を優先せざるをえず、難産の阿多妃への対処が遅れました。そのことで立場の低さを思い知った阿多妃は、自分の子と皇后の子を取り換えますが、その後、阿多妃のもとへ行った皇后の子は不幸にも死亡します。後に取り替えが判明し、それに気づかなかった罪を羅門が背負わされたのであれば、肉刑に処されたのも納得がいくと猫猫は考えました。
阿多妃の子は取り替えられて生きている?:第11話
阿多妃は、過去に皇帝の子を出産し、難産の末に子宮を失います。そして子は、侍女の風明により赤子には毒になると知らずに、蜂蜜を与えられて死亡しました。
しかし、第11話で猫猫は、阿多妃の子は当時の皇后の子と入れ替えられ、いまも皇弟として生きている可能性に思い至ります。さらに、阿多妃と壬氏が似ていることから、猫猫のイメージ上で、阿多妃の子は壬氏へと姿を変えていました。しかし、この推測に確証はなく、猫猫はすぐに自分の考えを否定しています。
翠苓から独特の匂いがした理由:第13話
軍部の近くで猫猫が翠苓(すいれい)に遭遇したとき、立ち去る翠苓から白檀の香りと独特の苦みを帯びた匂いが漂いました。
その理由は、第18話にて判明します。猫猫がお使いで行った医局にて翠苓にふたたび出会い、薬草の匂いがしたのは翠苓が軍部に勤めているためとわかりました。
楼蘭妃の謎:第14話
第14話から登場した楼蘭妃(ろうらんひ)は、ほとんど発言がなく、妃教育の後に猫猫から「何を考えているかよくわからない妃」と思われていました。第20話では髪型や服装がころころ変わることも描かれ、「訪れるたびに妃が誰かわからなくなる」と皇帝も混乱しているようです。また、発言するシーンもありましたが、クレジットに楼蘭妃のキャストは記載されていません。
倉庫の小火騒ぎと残された煙管:第14話
第14話では、李白が小火騒ぎの調査をしていたところ、猫猫が「原因は倉庫番が煙管を吸ったことによる炎塵爆発」と突き止めました。第19話では、その騒ぎに乗じて別の倉庫で祭具が盗まれていたことも発覚します。
小火騒ぎの原因となった煙管を倉庫番に渡したのは翠苓で、この事件も祭事での事件を起こすためのものだったのではないかと、猫猫は推測しています。
鱠の食中毒により倒れた官僚:第15話
ある官僚が食中毒でこん睡状態に陥り、その原因は、解毒されていない海藻だったと猫猫が解明します。
官僚は祭具の管理者で、兄を邪魔に思う弟を、翠苓がそそのかしたと考えられます。管理者を立て続けに失ったために祭具の管理がずさんになり、祭具の盗難、そして壬氏暗殺未遂事件へとつながりました。
なぜ羅漢は壬氏に嫌がらせをするのか:第15話
軍師の羅漢(らかん)は、難癖をつけて仕事の邪魔をしたり、厄介事を持ち込んだりと、なにかと壬氏につっかかっていました。
第18話にて、羅漢は猫猫の血縁上の父親であると語られたことで、壬氏が嫌がらせをされていた理由が判明します。羅漢は身請けしようと手を尽くしていた猫猫を、壬氏に横から取られたことで、恨みを募らせていたのでです。
彫金細工師による謎の遺言:第16話
彫金細工師が死亡し、3人の息子に残された遺品の謎を猫猫が解明します。この事件で、彫金細工師が低い温度で溶ける金属を開発していたことが描かれました。
壬氏暗殺未遂事件のときに壊れた祭具は、この金属が使われていたと思われます。彫金細工師は、依頼人の名と低温で溶ける金属の技術を明かさぬために殺された可能性があり、この事件にも翠苓が関わっていると見られています。
緑青館の奥にいる妓女は何故捨てられなかったのか:第18話
鳳仙は妊娠したことで見受け話が潰れ、緑青館の看板に泥を塗る形となりました。緑青館の経営状態は悪化し、鳳仙はその後も身を売り続けたことで梅毒に感染。妓女として売り物にならなくなりましたが、鳳仙は緑青館を追い出されずにいました。
鳳仙が捨てられなかった理由は作中では語られていません。原作者の日向夏氏のXでは、これに似た疑問として「遣り手婆が鼻のない女を隠し続けた理由」についての回答が投稿されています。鳳仙は病気が進行して身請けできない姿になっていましたが、甘んじて身請けされようとは思っていませんでした。婆はその意思に従っただけなのだそうです。
猫猫が医局でもらったのは何の薬?:第18話
猫猫は、壬氏の侍女・水蓮(すいれん)の使いで医局に薬を取りに行きました。帰りに何の薬か気になり、少し舐めてみると芋の味がしたようです。
これは、第18話で壬氏と高順が飲んでいる男性機能を抑制する薬でした。YouTubeのTOHO animation チャンネルで公開されているミニアニメ「猫猫のひとりごと」第20話では、猫猫がこの薬を取りにいったことを知った壬氏が動揺する姿が描かれています。
やぶ医者の実家が作る紙の質が落ちた理由:第21話
やぶ医者の実家は、宮廷御用達の紙を作っていましたが、力仕事を牛に任せるようになってから質が落ちていました。原因は紙作りに使う汲み置きの水に牛の唾液が入り、糊となる小麦のとろみが分解されていたためでした。
青い薔薇:第22話
壬氏が羅漢から青い薔薇(そうび)を見たいと頼まれ、猫猫が取り組むことになりました。まだ薔薇の季節ではなかったものの、小屋の中で気温を調整して無理矢理、蕾(つぼみ)を付けることに成功。この白い薔薇に、色水を吸わせて青く染めました。
第23話にて、猫猫は1輪の枯れた青い薔薇を羅漢に送ります。第24話にて、羅漢はその意味に気が付きました。枯れても美しいドライフラワーとなった薔薇は、病に侵されても風仙が生きて羅漢を待っていることを暗示していたと思われます。
羅漢と風仙の過去:第23話
羅漢と風仙は互いに惹かれ合い、一夜をともにして、風仙は猫猫を妊娠しました。しかし、羅漢はその直後に遊学を命じられ、風仙の妊娠を知らないまま離れ離れになります。
3年後にやっと戻り、自分宛てに届いていた干からびた大小2本の指を見て、事実を知ります。急いで緑青館に行ってもやり手婆に「風仙はいない」と追い返されたことで、羅漢はすでに風仙が死んだものと思っていました。
梅梅が泣き崩れた理由:第24話
第24話で羅漢が身請けする妓女を選ぶときに、梅梅(めいめい)は外につながる扉を開け、風仙の歌声を羅漢に聞かせます。風仙が生きていると知った羅漢は、迷わず風仙の身請けを決断。梅梅は「最初から素直になっていればよかったのに」と泣き崩れました。
原作小説で梅梅は「私が期待する前に終わっていればよかったのに」とも言っています。梅梅は羅漢に、秘めた思いを持っていたのかもしれません。
アニメ『薬屋のひとりごと』謎・事件まとめ
アニメ『薬屋のひとりごと』は、猫猫が数々の謎や事件を解決していくストーリーです。しかし、作中で謎として描かれたもののなかには、未だ解明されていないものもたくさんあります。また、解決したと思われた事件が、後に大きな事件につながることがあることも『薬屋のひとりごと』の面白いところです。
2期で残された謎が判明するのを待ちつつ、配信やBlu-ray・DVDで1期を見返して、これらの謎や事件について考えてみてはいかがでしょうか。
(C)日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会
この記事の画像一覧アニメ『薬屋のひとりごと』放送回一覧(動画リンクつき)
話数 | サブタイトル(タップで動画へ) | 見どころ |
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1 | 猫猫 | 猫猫の正義感が幼子を救う |
2 | 無愛想な薬師 | 媚薬の出来はバッチリ!? |
3 | 幽霊騒動 | 奇行の裏の真実に気づく猫猫 |
4 | 恫喝 | ガチギレ猫猫のマジビンタ! |
5 | 暗躍 | そばかすを落とした猫猫の顔 |
6 | 園遊会 | 「これ、毒です」猫猫が本領発揮 |
7 | 里帰り | 高順の前で素が出てしまう壬氏 |
8 | 麦稈 | 「一夜の対価」に壬氏、硬直 |
9 | 自殺か他殺か | 猫猫の死生観、壬氏の懊悩 |
10 | 蜂蜜 | 変態に追い詰められる猫猫 |
11 | 二つを一つに | 阿多妃の過去が明らかに |
12 | 宦官と妓女 | 猫猫、指先だけならお触りOK |
13 | 外廷勤務 | 官女とのドロドロバトル |
14 | 新しい淑妃 | 「女の園の秘術」を教授 |
15 | 膾 | 曲者な軍師・羅漢が来た! |
16 | 鉛 | 鍵の開かないタンスの謎 |
17 | 街歩き | 妓女の価値を下げる方法 |
18 | 羅漢 | 猫猫と羅漢の関係が明らかに |
19 | 偶然か必然か | 命を守るため、猫猫が走る |
20 | 曼荼羅華 | 壬氏が飲む薬の効果 |
21 | 身請け作戦 | 隙あらば嫉妬する壬氏 |
22 | 青い薔薇 | 羅漢の目に映る人々 |
23 | 鳳仙花と片喰 | 妓女・鳳仙と羅漢の悲恋 |
24 | 壬氏と猫猫 | 壬氏の頭突きを食らう猫猫 |
・無料でみられる「薬屋のひとりごと」エピソード・見逃し配信一覧