カナシロ・ロサさん、アカヒジ・サムエルさんの来日の日。金城幸正さん、赤比地勲さんの親族たちが出迎え、2人の目には涙が溢れていた。
熱烈な歓迎を受けた翌朝、墓参りへと向かう車中で、サムエルさんはどこか、不安げな表情を浮かべていた。「僕を探してくれていたか、聞かない方がいいかな」。そして、墓前で手を合わせるサムエルさん。ハーモニカを取り出し、フィリピン民謡「愛する人の帰りを待ち続ける想い」を演奏した。
沖縄の踊りを楽しむサムエルさん
その後、親類宅でパーティーが行われ、親族たちの挨拶・歓談の後、沖縄式の踊りで歓迎された。「沖縄に来るまでは本当の家族かどうか、私たちを受け入れてくれるのか心配だった。温かく迎え入れてくれてうれしかった」(サムエルさん)
国籍回復を阻む司法の高い壁
