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 八冠保持者としてスタートした本年度だったが、昨春に行われた叡王戦五番勝負で挑戦者だった伊藤匠七段(肩書は当時)に敗れ、自身初めてとなる失冠を経験。それでも棋聖戦、王位戦でそれぞれ5連覇を達成し、最年少で2つの「永世位」も獲得。叡王以外の7つのタイトル防衛に成功した。さらに、年度内のタイトル戦最終戦となった王将戦七番勝負では、後手番となった第5局で“2手目3四歩”の新機軸を示すなど、新たな世界観の片りんも見せている。

 若き絶対王者がプロ入り10年目を迎える新年度は、防衛戦となる名人戦七番勝負からスタート。これから迎える季節では、どのような“面白い将棋”が披露されるのか。ファンの心は高鳴るばかりだ。

※対局収録は2025年2月10日。

◆藤井 聡太(ふじい・そうた) 2002年7月19日、愛知県瀬戸市出身。中学2年生時の2016年10月に史上最年少で四段昇段、史上5人目の中学生棋士となる。2020年度の第91期棋聖戦でタイトル初挑戦。渡辺明棋聖(当時)を破り、17歳11カ月で最年少タイトルホルダーとなった。以降獲得と防衛を重ねて、竜王4期、名人2期、王位5期、叡王3期、王座2期、棋王3期、王将4期、棋聖5期の通算28期で歴代5位。棋戦優勝は11回。2023年度の第81期名人戦七番勝負を制し、20歳10カ月の最年少名人に就位。同10月には第71期王座戦五番勝負を制し、前人未踏の「八冠独占」を達成した。2024年度にはそれぞれ5連覇で永世王位、永世棋聖の資格も獲得した。通算成績は404勝83敗、勝率は.83。趣味は鉄道、チェス。

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【映像】藤井七冠が後手番で新たな世界観を示した一手
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【映像】藤井七冠がタイトル獲得数を28期に伸ばした瞬間
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