日本代表MF遠藤航(シュツットガルト)が、シーズンを振り返るとともに、6月の4試合、ワールドカップ(W杯)について語った。

最終予選で苦しみながらも7大会連続7度目のW杯出場を決めた日本代表。6月にはキリンカップをはじめ、ブラジル代表やパラグアイ代表との親善試合が予定されており、12月の本番に向けて選手たちにとっては大きなアピールの場となる。

チームの中心として活躍し、W杯出場にも貢献した遠藤。所属のシュツットガルトではキャプテンとして残留争いのチームを牽引し、最終節で起死回生の残留を決めるゴールを決めていた。

重責を負った中でのシーズンを終えて代表活動に合流した遠藤。「非常にタフなシーズンではあって、代表とチームと両方ありました。最終的には残留も決められて、W杯も決められて、ほっとした部分もありました」とコメント。「ここからだなという気持ちもありますし、最低限の結果を得られたシーズンだったと思います」と、まずは目標をしっかりと達成できたことを喜んだ。

その中でチームの中心としてプレーしてきたことについては「代表に関しては、コミュニケーションの部分ではそんなに問題はないので、チームの中心として働く中で、何をしたら良いかというのは色々な選手と戦術的な部分は話せてやれています」とコメント。一方で「所属クラブだと、僕は多くを話すタイプではなく、ドイツ語も話せないので、キャプテンとして背中で見せるじゃないですが、そういう姿勢を見せていった結果、残留できたと思います」と語り、「キャプテンをやるのであれば、所属クラブでもコミュニケーションを取るべきかを考えたシーズンではありました」と、ドイツ語でのコミュニケーションをもっと取る必要があると感じたという。

ただ、結果とプレーでキャプテンであることを示した遠藤。「ずっとそれをやり続けたからこそ、最後ああやって自分が決めて、残留を決められたと思っています。やってきたこと自体は間違ってなかったと思います」と、自身が積み上げてきたものに間違いはなかったとした。

今回のキリンチャレンジカップ2022とキリンカップサッカー2022はカタールW杯に向けて非常に大きな4試合となる。

遠藤は「特に気になるところはないですが、色々なところにチャレンジできる4試合だと思っているので、そこはメンバーなのかシステムなのかわからないですが、少し変わりながらやるのかなと思います」とコメント。「チームとしてのクオリティ、総合力を見せられればと思います」と、日本代表としての良さを見せたいと意気込んだ。

今回は唯一の初招集となったDF伊藤洋輝とはチームメイト。伊藤については「身長もあって、左足のキック精度もあって、足も早くて一対一も強く、バランスの良い選手だと思います」と評価。「あの年齢で、あのプレーをブンデスでやれているというのは、個人的にも期待が持てる選手だと思います」と、将来性を高く買っていることを明かした。

W杯本番に向けての4試合。遠藤は「W杯の準備という意味ではすごく良い相手が揃っていると思います」とコメント。「アジアではない国に対して、日本の僕たちのサッカーがどれだけ通用するかもありますが、結果を残せるかどうか、勝ち点3を取れるかどうかに拘っていきたいと個人的には思っています。そこに向けた準備はしっかりしたいと思います」と、チャレンジするだけでなく、しっかりと結果を残していきたいとした。

その上でポイントとなるがカウンター。「カウンターの時は守備の時間が長くなると思うので、その中で常に余力を残すというか、守備で負担を前線の選手たちにかけすぎると、カウンターの質が下がると思っているので、その負担を後ろの選手が負わないといけないと思います」とコメント。「前の選手が2度追い、3度追いという形になると奪い返されたり、前に出ていけないことがあると思うので、前の選手が少し前向きに守備できたり、後ろが運動量多くしたり、頑張って前の負担を減らせるかというのはカウンターをする上では大事だと思う。力の使い所を見極めないといけないと思う」と、守備の仕方にも気をつけて、攻撃につなげられるようにしたいとした。

またブラジルを含めW杯出場国相手にチェックしたい点については「相手のレベルも上がるので、相手も意識はしないといけないですが、どちらかというとそういう相手に日本のサッカーを出せるのか。今までやってきたことが通用するのかをやっていきたいと思っています」と語り、「あまりやるサッカーを変えたくないというか、ブラジル相手にもアジアでやってきたようのボールを持つ時間を長くしたり、カウンターを仕掛けたりはしますが、今までやってきたことを強い相手にもできるかは意識したいと思っています」と、ここまで積み上げてきたものがどの程度出せるのかを見たいとした。