オプションを増やすことに成功した

10日にガーナ代表と対戦した日本代表。同じくワールドカップ・カタール大会に出場する強豪相手だが4-1での快勝を収めた。攻守ともに安定しており、次は14日のチュニジア戦に臨むことになる。

このガーナ戦だが、普段とは違う毛色の戦い方を見せた。それは中盤に配置された選手の特長にある。アジア最終予選は遠藤航をアンカーに配置して田中碧と守田英正をインサイドハーフに置く形が鉄板だった。田中と守田は攻守両面で輝けるバランスタイプであり、森保一監督に重宝されている。ガーナ戦ではアンカーの遠藤は変わらず柴崎岳と久保建英をインサイドハーフで起用した。柴崎はより攻撃的だがタイプとしては田中らに近く、珍しかったのは久保のようなタイプを中盤に置いたことだ。久保はトップ下のように振舞っており、ガーナ戦は[4-3-3]というよりも[4-2-3-1]が正しかった。

久保がトップ下に入ったことで攻撃面では細かいパス交換からの打開が頻繁に見られた。山根視来の先制点の場面がまさにその形であり、山根、堂安律、久保の3人で右サイドを打開し、ゴールに結びつけた。トップ下を採用したことで選手間の距離が縮まっており、アジア最終予選では見られなかったような華麗なパスワークから得点が生まれた。

[4-3-3]では中盤にバランスを取れる選手を配置するため、守備面の強化や主導権を握ることはできるが、前線では三笘薫や伊東純也の個での突破に攻撃面は頼りがちとなっていた。だが[4-2-3-1]では連携での崩しが期待でき、新しいオプションを手にすることになった。

W杯本戦では2戦目となるプレイオフの勝者と対戦する試合でこの[4-2-3-1]を採用することになるだろう。相手はニュージーランド、もしくはコスタリカであり、ガーナ戦のようにボールを持つ時間が長くなると予想できる。であればトップ下を採用した攻撃的な布陣で臨むべきであり、ここで貴重な勝ち点3を獲得したい。コスタリカ代表は北中米カリブ海予選で4位の好成績を残しており注意は必要だが、鎌田大地らタレントの質で圧倒した。ドイツ戦、スペイン戦では守備で耐える時間が長くなることが予想でき、[4-3-3]と守備的に行くのが得策だ。

ガーナ戦では本戦を見据え、攻撃的なメンバー選考で臨んだ日本代表。それが功を奏し、4-1とチームに勝利を呼び込んだ。決勝ラウンドに進むには2戦目が必勝であり、次のステージに進むための準備は着々と出来始めている。