日本代表は19日、EAFF E-1サッカー選手権で香港代表と対戦する。

日本と香港の他、中国代表、韓国代表と東アジアの4カ国で争う今大会。日本は、国内組の選手で構成され、さらにワールドカップ(W杯)の経験者、これまでの森保ジャパンの常連組は招集されないメンバー構成となった。

残り4カ月を切ったカタール・ワールドカップ(W杯)に向けては、新たなアピールも生まれるであろう大会。10名を初招集とJリーグで結果を残している選手たちを集めた。

日本としてはW杯に向けた新たな戦力発見もある一方で、大会で優勝するという大きな目標がある。突如として自国開催となった中で、まずは初戦で弾みをつける勝利が欲しい。

◆同チームを組んでいく?

初戦に向けてチームが活動できたのは2日。ただ、16日、17日にはリーグ戦を戦っており、実質18日の1日にしかチームのトレーニングはできていない状況だ。

全くもって準備をする時間はないと言える上、森保監督の下でプレーした経験のある選手は限られている。チームとして成立しない可能性も十分ある中で、初戦を迎えることとなる。

その中でポイントとなるのは、谷口彰悟と山根視来の代表常連組。また、試合出場はないがGK谷晃生も重要な役割を担うことになるだろう。彼らがまずは軸となってくるはずだ。

そして最多の7名が所収された横浜F・マリノス組も重要な役割を担うはず。自チームで各選手の特徴はしっかりと把握しており、連係面は全く問題なし。合わせる必要がないメンバーでチームを組むことは、短い準備時間でチームを作る上で重要になりそうだ。

あとは東アジアの国相手にどう戦うのか。6月の4試合では一定の結果を残した日本代表だった、そこで見つかった課題、そして足りない部分を補う選手は見つかるのか。初戦の戦いに注目が集まる。

◆実力差のある香港

対する香港は近年はE-1での対戦がある。2019年大会では5-0で日本が圧勝。力の差もまだまだあるチームと言える。

日本がW杯に出場するようになってからは5度対戦し、香港は1点も奪えていない状況。ただ、国内リーグも徐々に力をつけ、若い世代も育ってきているだけに、一矢報いにくる可能性は十分にある。

注目は、初招集を受けた市川聡悟(中国名は趙聡悟)。大阪生まれの17歳で、父が中国系、母が日本人という。生まれてすぐに香港に渡り、プロを目指して戦い続けてきた。

香港の強豪クラブである傑志の下部組織で育っており、U-23アジアカップ予選でも日本と対戦してた。まだまだ成長の余地はあるが、日本代表との試合に出場するのかは注目が集まる。

◆予想スタメン[4-3-3]

GK:谷晃生
DF:山根視来、谷口彰悟、中谷進之介、小池龍太
MF:橋本拳人、岩田智輝、脇坂泰斗
FW:水沼宏太、西村拓真、相馬勇紀
監督:森保一

初招集選手も多い中、初戦のメンバーはコンディションが優先されるはず。リーグ戦から中1日の広島勢は大量招集を受けているものの出場はないと見て良いだろう。システムも[4-3-3]を継続すると予想する。

その中でGKは谷晃生(湘南ベルマーレ)と予想。6月の代表活動には呼ばれなかったが、ついにデビューを果たす時がきそうだ。チームもここ数試合は調子を上げており、しっかりとしたパフォーマンスを見せてもらいたい。

最終ラインは、谷口彰悟(川崎フロンターレ)、中谷進之介(名古屋グランパス)と日本代表歴がある選手がセンターバックを務め、右サイドバックも山根視来(川崎フロンターレ)となるだろう。そして左サイドバックは初招集の小池龍太(横浜F・マリノス)と予想する。両サイドバックでプレーできる小池だが、まずは左からスタートすると見る。

中盤は代表歴のある岩田智輝(横浜F・マリノス)がアンカー。そして代表活動後にスペインへと電撃移籍することが決まった橋本拳人(ヴィッセル神戸)と久々の代表招集となる脇坂泰斗(川崎フロンターレ)がインサイドハーフに入ると予想する。

3トップに関しては、右サイドはスペシャリストの水沼宏太(横浜F・マリノス)と予想。32歳の水沼がなにを見せるのか。普段通りを強調していた中で、普段のパフォーマンスを見せてくれるかは期待が集まる。左は代表歴のある相馬勇紀(名古屋グランパス)と予想。そして中央は、好調を維持する初招集の西村拓真(横浜F・マリノス)が入ると見る。

トップに関しては、町野修斗(湘南ベルマーレ)という選択肢もあり、どちらが先発するかは不明。連携面を考え、横浜FMの選手を並べるのではないかと考える。

準備期間が短い中でどこまで森保一監督が落とし込めているのかも注目の一戦。Jリーグで活躍する選手たちがどんなパフォーマンスを見せるのか。香港戦は19日の19時20分に茨城県立カシマサッカースタジアムで行われる。