日本サッカー協会(JFA)は8日、技術委員会を開催。終了後に反町康治技術委員長が取材に応じた。

 JFAは同日、FIFAワールドカップカタール2022に臨む日本代表が、本大会直前の11月17日にカナダ代表と対戦することを発表した。反町委員長は「組み合わせ抽選会後、各国の関係者と交渉に入りました。ヨーロッパの国々とも交渉していました。ただ、ヨーロッパは自国で準備する国が多い。いろいろ調査や話をしているとそういう感じだったので、早めに中東へ来て、万全の準備をするチームとできないかを模索しました。カナダは若いチームで(所属クラブの)ランク的にも高い水準でやっている選手もいる。いい相手ということで、話を進め、合意に至たりました」と決定までのプロセスを説明。

 カナダ代表との対戦決定については、「強い相手とやらないと課題は見えないですし、8-0、9-0で勝てるような相手とやっても成果は得られない。緊張感がある相手と最後にやることが監督、我々の意向として合致したというところです。我々と韓国が違うように、仮想●●ということはありません」「対戦相手が変われば基準も変わる。レベルが高くない国や地元クラブとも試合はできたかもしれないですが、本番へ目の色を変えて準備をしているチームを選びました」と、理由についても明かした。

 会場はカタールの近隣国であるアラブ首長国連邦のアル・マクトゥーム・スタジアム(ドバイ)となるが、「(大会直前にカタールの)ドーハでは公式戦ができないお達しがあるので、隣国で気候の変化も多くなく、移動も楽」ということで決定し、日本、カナダのW杯本大会初戦のキックオフ時間が異なるため、キックオフ時間は調整中とのこと。有観客で実施し、日本の地上波でもNHKで放送される。

 ヨーロッパ主要リーグは11月13日まで行われるが、11月5日にJ1のレギュラーシーズンが終わる国内組の選手については、選出されれば11月9日にドーハ入りすることも明かされている。

 また、9月にドイツで行われるアメリカ代表、エクアドル代表との連戦についても言及。選手は本大会登録メンバーの26名に数名加えた30名前後で臨むことを森保一監督が明言したが、反町技術委員長は「本番と同じようなスタッフでやろうと考えて、9月に行きます。例えばカメラを回すスタッフ、キットマンにおいても1人増えただけで違う空気になる。メディカル含め、同じ陣容で臨みたいとは前々から言っていました」と、チームを支えるスタッフについては、“本番想定”で向かうとコメントしている。