サウスゲイト監督はどのような判断を下すのか

2018年のW杯・ロシア大会、2021年のEURO2020では優秀な成績を残したイングランド代表だが、今回のW杯・カタール大会では期待よりも不安視する声が大きい。

それは降格することになってしまったUEFAネーションズリーグが原因であり、イタリア、ハンガリー、ドイツと同組となって計6試合戦い白星はまさかのゼロ。3分3敗と厳しい成績でネーションズリーグを終えることに。

しかも主力に怪我人が多く、コンディション不良で調子を崩している選手もいる。W杯のグループステージはそれほど難しいグループではないが、強豪との対戦が予想される決勝トーナメントで好成績を残せるかどうかは怪しいところだ。

メンバー発表は10日に予定されており、その前に英『BBC』では誰が選ばれるべきか議論している。その中で招集されるべきと期待されているのが、レスター・シティのジェイムズ・マディソンである。

ここまで6ゴール4アシストと不調で下位に沈むレスターで奮闘しているマディソン。直近のリーグ戦ではエヴァートンに勝利しており、マディソンは2アシストの大活躍だった。今季のマディソンのスタッツは際立っており、キーパス数31回はケビン・デ・ブライネ(45回)、アンドレアス・ペレイラ(34)、キーラン・トリッピアー(33回)に次ぐ好成績だ。プレミアでは4位と素晴らしい数字を残している。

「彼はボールを持ってパスをしてクリエイティブなプレイができる。それが彼の才能だ。彼はプレミアリーグで最高の選手の一人なんだ」

レスターを率いるブレンダン・ロジャーズは教え子を大絶賛しており、メンバー入りに期待を寄せている。

同メディアは2021年8月以降、プレミアリーグでの成績をまとめており、マディソンは18ゴール12アシストと計30得点に関与している。イングランド代表の選手ではトップの数字であり、次に15ゴール12アシストのブカヨ・サカが、13ゴール12アシストのメイソン・マウントがいる。

ここまでの成績を残しながら代表キャップ数はわずかに1試合のみのマディソン。ガレス・サウスゲイト監督は代表での経験を重視する指揮官であり、これまでの大舞台で成果を挙げた選手を重宝する傾向にある。とくにラヒーム・スターリングやハリー・マグワイアは所属クラブでのパフォーマンスは決して素晴らしいものではないが、代表に選ばれ続けている。今のマディソンはそういった実績抜きにしても代表に選ばれるべきプレイヤーだといえるが、サウスゲイト監督はどのような決断を下すのだろうか。