日本代表は現地時間11月17日、カタール・ワールドカップ前最後の強化試合でカナダ代表と対戦。幸先良く先制したが、その後に2点を奪われ、1-2で敗れた。
 
 日本は8分に柴崎岳の絶妙な浮き球パスに、走り込んだ相馬勇紀が右足で合わせてファーストゴールを奪う。だが21分にコーナーキックの流れから失点。後半も日本がいくつかのチャンスを作ったが、アディショナルタイムにPKで失点した。
 
 試合後、先制点をアシストした柴崎は得点シーンを次のように振り返った。
 
「立ち上がりから積極的に攻めて、相手の陣形が整っていないうちに点を取るという展開は思い描いていました。ああいったショートカウンターは日本の武器になります。深い考えのもとで出せたプレーではないですが、(南野)拓実が落としてくれて、顔が上がったタイミングで(相馬)勇紀が上手く裏を取って、難しいボールを良く決めてくれました。自分がワンテンポ置いた分、勇紀が抜け出せる時間を作れたので良かったです」
 
 先制弾の場面だけでなく、89分には絶妙なスルーパスで山根視来の決定機を演出するなど、主に攻撃面で輝きを放っていた柴崎。カナダ戦で得た手応えについては、次のようにコメントした。
 
「ポジティブでもネガティブでもないです。個人で言えば、パスの部分を求められて起用されているので、スタメンだろうが途中出場だろうが、今日のようなプレーを毎回出せないといけません。チームとしても、もちろん良かった部分もありますが、結果につなげられなければいけません。試合を分析して、改善できるところは改善したいですし、良かったところは継続していきたい。カナダ戦を本大会にどう活かすかが重要なので、評価をひと言で表わすのが難しいです」
 
 また、腕章を託された点については「特別なものだと思いますし、より一層、責任を持って戦わなければいけないという気持ちになります。ゲームキャプテンを任せられるということは、監督から信頼や評価をしていただいているという証だと思うので、真摯に受け止めてチームのためになる働きをしたいです」と語った。
 
 遠藤航や守田英正らの台頭で、アジア最終予選では出場機会の少なかった柴崎。しかしカナダ戦では彼らしい、卓越したパスセンスが随所に見られた。今日のパフォーマンスを本大会でも発揮し、18年のロシアW杯同様にチームをグループステージ突破、そして初のベスト8に導けるか。日本の「7番」の躍動に注目だ。
 
構成●サッカーダイジェスト編集部