【FIFA ワールドカップ カタール 2022・グループD】フランス4-1オーストラリア(日本時間11月23日/アルジャノブ スタジアム)

 やはりこの男がやってくれた。エンバペだ。前回大会王者フランスは、ベンゼマの不在で攻撃を不安視する声があったが、その心配は杞憂だった。71分にエムバペの個人技からジルーが決めた試合を決定づけるゴールには「スゴすぎ」「完璧」と称賛が止まらなかった。

【映像】エムバペとジルーが止まらない!王者のダメ押し弾がスゴい

 9分、オーストラリアに先制を許したフランスだったが、27分と32分にゴールを奪ってあっという間に逆転。後半も、68分、そして71分に勝利を確信するゴールを決めた。

 ゴールラインまで約30mある左サイドでボールを受けたエムバペは、上体フェイントを挟んで一気に加速。対峙した相手をスピードでぶっちぎり、利き足ではない左足でクロスを供給した。この正確なクロスがオーストラリアの4人の選手を通過し、中央に構えたジルーに届いた。冷静に頭で流し込んだジルーにこの日2点目が生まれ、リードは3点となった。

 圧巻のダメ押し弾にABEMAの視聴者は「ジルーかっこいい」とゴールを決めたジルーへのコメントはもちろん、「なんつースピードだよ4人越しのクロス精度と勝負仕掛けて勝つ強さよ、凄すぎるわ」と、アシストを記録したエムバペへの賛辞の言葉で溢れた。

 解説を務めた中田浩二氏もこのゴールに驚愕。「すごいゴールですね。エムバペのところはオーストラリアも中に絞る。なのである程度はフリーになるので1対1を仕掛けやすいのですが、しっかりと勝てますからね。このスピードに乗ってからのクロス。ジルーもCBの背中を取っていますから、見えていないですよね」と得点に絡んだ2選手を賞賛した。

 そしてジルーは、このゴールでティエリ・アンリが保持するフランス代表最多得点記録「51」に並んだ。25歳で代表デビューと、フランス代表の中では遅咲きになる長身ストライカーは今大会期間中にレジェンドの偉大な記録を塗り替えるかもしれない。
(ABEMA/FIFAワールドカップ カタール 2022)