サッカー日本代表は現地時間1日、FIFAワールドカップカタール2022グループE第3節でスペイン代表と対戦し、2-1で勝利を収めた。この日の結果により、勝ち点6とした日本代表はグループE首位で決勝トーナメント進出を決めている。

 初戦ではドイツ代表、そしてこの日はスペイン代表を、いずれも前半に先制されながら逆転して下している。2試合の共通点はボール保持率の低さにある。ドイツ代表戦は26.1%、スペイン代表戦においては、17.7%という低さ。データサイト『Opta』の集計によると、第3戦はワールドカップ史上最低のボール保持率での勝利となった。

 ドイツ代表戦の前半はディフェンスラインがズルズルと下がってしまい、何度も危険な場面を作られた。しかし、相手の拙攻に助けられ、1点のビハインドで試合を折り返すことができた。そして、後半開始から3バックへ変更したことで、最終ラインがアグレッシブにプレッシャーをかけられるようになる。三笘薫や堂安律といった攻撃的な選手が途中から入り、攻撃を活性化していた。

 スペイン代表戦は3バックで試合をスタートさせた。両サイドに張る相手のウイングに対応するため、前半は重心の低い5バックとなり、なかなか前に出ることができなかった。しかし、後半開始とともに三笘と堂安が入ると、わずか6分で2得点を決めてスコアをひっくり返している。

 同点ゴールはいずれも堂安律が決めている。そして、得点が入った場面はどちらもウイングバックに三笘と伊東が入っている時間帯だ。攻撃的なウイングバックが高い位置を取ることで1トップと2シャドーと絡み、ボランチや3バックも呼応するように高い位置を取れる。スペイン代表戦で、ボランチの田中碧が2点目のゴールを決められたのも、こういった背景があった。

 様々な要素が相まって転がった日本代表の2勝だが、こういった共通点があるのは事実。決勝トーナメントで対戦するクロアチア代表も、スペイン代表と同じく中盤の創造力に長けるチームだが、日本代表はどのような戦略で挑むのだろうか。

英国人が見た日本代表対スペイン戦「堂安律のゴールは…」「冨安健洋ありがとう」
クロアチア代表戦のテレビ放送予定、キックオフ時間は?