日本代表DF冨安健洋（アーセナル）は、FIFAワールドカップ・カタール大会（カタールW杯）に参戦。6日の決勝トーナメント1回戦・クロアチア戦後に休暇をとる姿勢を見せていたが、一転してアーセナルの合宿に合流することになっている。この同選手の方針転換に、イギリス国内から称賛の声が相次いでいる。

　アーセナルの専門サイト『ジャスト・アーセナル』をはじめ複数メディアの報道によると、冨安健洋はクロアチア戦黒星・ベスト16敗退後のインタビューで「しばらくサッカーのことを忘れたい」と発言。休養をとる方針を打ち出していたが、ドバイで行われているアーセナルの合宿に参加する運びになっている。

　英メディア『フットボール・ロンドン』は10日、「冨安健洋の“Uターン”決断により、ミケル・アルテタがアーセナルのタイトル獲得にむけて大きな弾みをつける」と見出しをうち、同選手の動向を特集。

　「プレミアリーグ再開を前に、アーセナルの選手たちがまとまり始めている。ミケル・アルテタ監督は先日の冨安健洋の発言にもかかわらず、大きな後押しを受けている。カタールW杯での敗退に心を痛め、サッカーから離れる必要があると主張していたのに、Uターンで戻って来るのだ」と綴っている。

　またアーセナルは今月13日にミランとの親善試合を開催するが、同選手の出場可否については「不明」と伝えている。

　なお冨安健洋はアーセナル移籍1年目の昨季に右サイドバックでレギュラーを張っていたものの、今季は右サイドバックでイングランド代表DFベン・ホワイトのバックアッパーに甘んじていた。しかし10月9日のプレミアリーグ第10節・リバプール戦でエジプト代表FWモハメド・サラー（30）とマッチアップを制して勝利に貢献。これをきっかけに、左サイドバックでスコットランド代表DFキーラン・ティアニーからレギュラーを奪っている。