日本代表を率いる森保一監督が、24日に行われたEAFF E-1サッカー選手権2022決勝大会・第2節中国代表戦を振り返った。

 6-0で勝利した初戦の香港代表戦からスタメンを11人変更して試合に臨んだ日本。ボールを保持しながらも、中国の守備ブロックを前にして一向に攻撃のテンポが上がらず、終始攻めあぐねる展開に。数少ない決定機の場面も生かすことができず、スコアレスドローに終わった。

 試合後のメディア対応に応じた森保監督は、「結果的に勝てなかったところは反省しないといけないところもありますが、プレーしてくれた選手たちは準備段階から、今日の試合でできる最大限のチャレンジをしてくれたことは評価したいです」と試合を総括。また、試合を通じて感じた課題、選手起用の意図についても語っている。

「課題として感じたところでいうと、ノッキングする場面、意思疎通がうまくいかずつながらない場面はあったので、より改善しないといけないと思います。しかしながら、香港戦から総替えをして、この準備期間でトレーニングをしてきたなか、勝った、負けたという結果で見る以外では、前半のボールの動かし方は一戦目より、チームとして意思統一できていたと思います。ロストの数で言うとかなり少なかった。縦パス、サイドからの攻撃を織り交ぜながらチャレンジしてくれた。3戦目、もっとクオリティを上げられるように取り組みたいと思います」

「起用に関しては、右サイドは宮市(亮)は基本的にウイングの位置、ワイドの位置から背後を取っていく、そのインサイドを小池(龍太)やボランチ(野津田岳人、橋本拳人)、トップ下(脇坂泰斗)が絡んでいくイメージは持っていました。そこは右サイドの部分では機能していて、得点に至ってもおかしくない、相手にダメージを与えるプレーができていたと思います。左は、森島(司)が中間ポジションで起点になるというところ、時折ワイドに開くというところで、予想通りの試合展開でのプレーだったと思います。佐々木(翔)、野津田、森島で、チャンスは多く作れなかったかもしれませんが、右サイドでチャンスを作る攻撃ができていたので、右肩上がりになることは問題ない展開になるかなと思っていました」

「ここをこうすれば、ということはまったく思っていません。結果的に勝てなかったというところで、結果は出せませんでしたが、課題として反省しないといけないところは最後にどう決めるかということで、サッカーではあり得る展開。そこまでの展開の中、今日出てくれた選手たちは、初めて組む選手たちとの連携・連動の部分でも最大限、個の力とチームのつながりを見せようとしてくれたので、後悔というところはありません」

 27日の韓国代表戦で勝てば、4大会ぶりのE-1選手権制覇となる日本代表。「最後に韓国に勝たないと優勝はないと思っていた」という森保監督は、「勝てなかった悔しさは韓国戦へのパワーに変えてほしいです。最大限やれることをやってくれたと思うので、胸を張って次に向かっていってほしい」と選手たちにエールを送り、韓国戦の選手起用にも言及した。

「まだはっきりと決めたわけではないですが、中2日を考慮して、今日の第2戦までを振り返り、(第1戦と第2戦)ミックスにするのか、コンディションを見て、第1戦のメンバーを中心にするかは考えていきたいと思います」