日本代表FW上田綺世(サークル・ブルッヘ/ベルギー)が26日、メディア対応を行なった。
FIFAワールドカップカタール2022まで2カ月を切った中、本大会前最後となる代表ウィークに臨んでいる日本代表。23日に行われたアメリカ代表戦では、出場機会に恵まれなかった上田は「試合前から明確にやりたいことを共有して、体現できたと思います。強度の高い中、素晴らしいパフォーマンスを発揮しました」とチームのパフォーマンスを振り返りつつ、「FWとして求められる守備や最低限のタスクというか、そこは全うしないといけないと思います。仮に自分がスタートだろうがベンチ外だろうが、共有している以上、自分が入ったら全うできるような意識を持っています」とアメリカ戦に出場したFW前田大然のプレッシングを引き合いに出し、守備面におけるセンターフォワードの役割に言及した。
FIFAワールドカップカタール2022アジア最終予選は4-3-3のフォーメーションで戦ってきた中、アメリカ戦では4-2-3-1のフォーメーションを採用した森保一監督。トップ下というポジションが存在する利点を口にした上田は「“動き出し”が選手としての僕の魅力。それは同時にトップ下の選手を生かすことになるし、生かされることにもなります」と披瀝。続けて「スペースメイクをするのは僕の役割だと思うので、例えば動き出しやポストプレー含め、トップ下の選手がプレーしやすいようにすることが、また自分のプレーしやすいタイミングを作りやすくするキッカケにもなります。お互いの特長を理解しながら取り組んでいきたいです」と相互理解の重要性を説いた。
また上田は「4-3-3と4-2-3-1は紙一重。ワイドがどういうポジションを取るのか、中盤が3枚でやるのか、2ボランチという認識なのかの差で、実際試合中は4-3-3っぽくなったりもします」と見解。さらに「選手の特徴や試合の状況によりますが、4-3-3でガッツリ分けるのであれば、距離感が遠くなることもありますし、逆にワイドの選手にボールが集まりやすくもなるので、クロスの入り方とかで工夫しています。4-2-3-1であればサイドに抜けたりだとか、抜け出しのパターンもそうですが、チームに求められることも変わるので、そこは4-2-3-1だったとしても4-3-3のようなフォーメーションになっているかどうかも観察しながら合わせていきたいです」と臨機応変にFWとしてゴールへ繋がる動きをすることを明かした。
本大会へ臨むメンバー発表前最後の試合となる27日のエクアドル代表戦。結果にこだわる姿勢を示した上田は「チームとしてW杯まで残り試合も少ないですし、僕自身もアピールするしかないので、結果を求めていきたい。それと同時に、W杯を想定したり、チームとして戦術を固めていく中で、必要とされていることを全うできればと思います。最後の試合なので、代表の立場で詰めるのが明日しかないので、そこへのモチベーションは高いです」と熾烈なポジション争いに向けて意気込みを語っている。