日本代表は9月27日、ドイツのデュッセルドルフ・アレーナで行なわれたキリンチャレンジカップ2022でエクアドル代表と対戦し、0-0で引き分けた。
日本はエクアドルの素早いプレッシャーと球際の強いディフェンスに苦しみ、序盤から劣勢の時間が続くが、粘り強く守る。一方、攻撃では40分に古橋亨梧が決定機を迎えるも、シュートは相手GKに阻まれる。
後半、日本は古橋に変えて上田綺世を投入すると、その上田が前線で身体を張って起点となり、徐々に日本のペースに持ち込むが得点は奪えない。その後は一進一退の攻防が続くなか、83分に谷口彰悟が痛恨のPK献上。しかし、ここは守護神シュミット・ダニエルがビッグセーブでゴールを守り、試合はそのままスコアレスドローで終わった。
試合後の会見で森保一監督は、「選手たちが粘り強く戦い、無失点に抑えながらチャンスを作るということを、前半も後半もやってくれた。勝てなかったのは残念ですけど、公式戦で言えばきっちり勝点1を拾えた」と振り返った。
一方、23日のアメリカ戦から先発メンバー11人を総入れ替えし、それが影響したか、連係ミスが目立ったことについては、「同じ画を持ってトレーニングしてきましたけど、実際にピッチに立って、あのテンションのなかでスムーズに結び付くのはそう簡単なことではない」と述べたうえで、「少しミスは起きたが、エクアドルという強敵を相手に、選手たちが修正しながら連係・連動のクオリティを高めてくれた」と評価した。
また、「多くの選手を入れ替えてもプレーできるという確認ができた。戦術や戦い方の幅、選択肢をより多く持つという部分では非常に大きな試合になった。(ワールドカップ本大会では)固定した選手で戦うのも選択肢にはあるなかで、誰を起用してもチームとして機能するというのはチームの大きな財産になった」と強調した。
これでワールドカップのメンバー発表前のテストマッチはすべて消化。森保監督は今回の欧州遠征での2試合をどう捉えているか。
「ワールドカップに出場するアメリカ、エクアドルと対戦し、1勝1分の勝点4を取って(グループステージ)第3戦に向かえる良いシミュレーションになった。内容でも良い守備から良い攻撃のところ、どこから守備を始めて、どこでボールを奪うのか、奪った後はどうするのかというところも、本大会に繋がる積み上げができた」と手応えを示した。
そして、「ワールドカップでは対戦相手が違いますので、ベースの部分は選手たちに本大会でもう一度伝えて、しっかり対策できるように準備していきたい」と語った。
構成●サッカーダイジェスト編集部
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