カタール・ワールドカップ(W杯)に出場する日本代表のメンバー発表まであと10日を切った。11月1日にどの26人が名前を呼ばれるのか、注目度は日に日に高まっている。
2018年夏に発足した森保ジャパンだが、この4年間で招集した全ての選手を対象にメンバー選考を実施することは、現実的にみて考えにくいだろう。また、新型コロナウイルスの影響により2019年12月のE-1選手権以降はおよそ1年間にわたって試合が実施できていない。
そこで編集部では、直近2年間(2020年10月9日のカメルーン戦~2022年9月27日のエクアドル戦)で招集された全80人を対象に、カタールW杯メンバー入りに向けた当落を査定した。本文では、招集可能性を当確、有力、当落線上、大穴の4段階で記述。試合前に離脱した選手や、開催中止となった試合に招集されていた選手も対象とする。
今回はGK・DF編をお届けする。
■GKは誰が招集される?
GKの中でカタールW杯行きが確実されるのは権田修一とシュミット・ダニエルの2人だ。9月に行われたキリンチャレンジカップ2022のアメリカ戦とエクアドル戦ではともに安定したパフォーマンスを披露。正守護神として本戦行きの切符をさらに近くに手繰り寄せた。
権田とシュミット・ダニエルに次ぐ第3GKの座に最も近いのは川島永嗣と谷晃生だろう。代表で起用される機会は上記2選手に比べると少ないが、どちらかがカタールW杯に呼ばれる確率はかなり高い。経験豊富な川島を呼ぶか、それとも若い谷に経験を積ませるか、森保一監督の選択は注目必至だ。
そんな中で、当落線上には大迫敬介が位置していると査定した。キャップ数は上述した4人と比較すれば少ないが、その実力はJリーグトップクラス。天皇杯とYBCルヴァンカップの決勝を森保監督が視察に来ていたが、そこでどのような評価を下されたかが気になるところだ。
大穴としては西川周作や中村航輔の名が挙げられる。
■DF陣の招集可能性は?
キャプテンの吉田麻也や冨安健洋、長友佑都など、先日のキリンチャレンジカップに招集されたDF陣のほとんどは当確と見ていいだろう。その中でも谷口彰悟と山根視来は有力と査定し、出番がなかった瀬古歩夢は当落線上と査定した。
谷口は安定感もあり、この1年間でキャップ数を増やした頼れるDFではあるが、現状のCB陣では吉田、冨安、伊藤洋輝に次いで4番手という立ち位置であることは否めない。
また、実戦復帰に向けて順調な回復を見せているのが板倉滉だ。ドイツ遠征では招集されなかったものの、スタジアムで日本サッカー協会のスタッフらとともに日本代表の試合を見ていたのは、今やチームに欠かせない存在となっているから。負傷箇所の回復次第という条件はつくが、そこさえクリアできれば間違いなく当確だ。
山根は、本戦での戦い方を考慮して有力と査定した。グループステージであたるドイツ、スペインにはボールを握られる展開になり、押し込まれる時間が長くなることが予想される。そのような展開では酒井宏樹や長友、そして可能性は低いが、SBとしてもプレーできる冨安が右SBとして優先して起用されるだろう。ただ、攻撃時に発揮する創造性など他のSBにはない武器も持っており、招集確率は決して低くない。
また先述した瀬古に加えて、佐々木翔は当落線上と査定している。
大穴としては室屋成や植田直通などが挙げられるが、果たして逆転での本戦メンバー入りを果たせるか。