FIFAワールドカップ・カタール大会の日本代表DF吉田麻也(34)は、所属先のシャルケでレギュラーに定着。ただチームがブンデスリーガで最下位に低迷しているだけに、現地メディアから「シャルケの計画失敗の象徴」と批判を浴びている。

 吉田麻也は今年7月、日本代表DF板倉滉(25)の後釜としてシャルケに加入。副キャプテンを任せられる中、今季開幕からここまでブンデスリーガ全試合で先発出場している。しかしシャルケは13試合を終えて勝ち点6。失点数が「30」とリーグ2番目に多い数字となっており、守備陣の改善が急務となっている。

 そんな中ドイツメディア『シュポルト』は「吉田麻也はシャルケの計画失敗の象徴だ」と見出しをうち、「シャルケは監督交代後も改善されていない。監督人事よりも新戦力の不振の方がはるかに大きな問題だ」と指摘。

 「この日本代表選手は今のところ、周囲からの大きな期待に応えることができていない。彼はリーダーでもなければディフェンダーでもない。自身のパフォーマンスから説得力が欠けているのだ」と吉田麻也の現状を酷評している。

 また、以前からドイツ国内メディアの指摘していた「ブンデスリーガでプレーするにはスピード不足」という吉田麻也の問題点にも触れると「板倉滉の後釜としては、本来の役割を担っていない」と、ボルシア・メンヒェングラートバッハ所属の板倉滉よりも劣るという見解を示した。

 さらに元シャルケ所属選手である内田篤人氏は「吉田麻也は非常に経験豊富な選手だが、ブンデスリーガではスピードの面で適応しなければならない。セリエAとブンデスリーガでは試合の流れが違う。彼にはもう少し時間が必要だ」と語っていたとのこと。

 同氏のコメントに対して『シュポルト』は「(吉田麻也がブンデスリーガに慣れるまで必要な時間は)シャルケが予定していた時間や、ゲルゼンキルヘン(トレーニング施設のある場所)の現状にマッチする時間ではない」と反論している。