日本代表のMF鎌田大地(フランクフルト)がパラグアイ代表戦を振り返った。
2日、キリンチャレンジカップ2022で日本はパラグアイ代表と対戦。4-1で日本が快勝を収めた。
久々の日本代表招集となった鎌田。インサイドハーフという初めてのポジションでの先発出場となった一戦だったが、出色のパフォーマンスを披露。4-1の勝利に大きく貢献した。
前半には三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)の突破からのクロスをバーに当てるという惜しいシーンを作った中、1-0で迎えた42分には堂安律(PSV)のクロスに飛び込みヘッド。相手GKサンティアゴ・ロハスに当たってゴールに入った。
珍しいヘディングでのゴールとなったが「律はカットインできるし、インサイドハーフだけどそうすることで前に人数をかけられるので、インサイドハーフがあそこに入っていかないとダメだと思っていました」とコメント。良い形で飛び込んだことについては「[4-3-3]のチームとやっていても、インサイドハーフが強いとああいったところに入って得点しているイメージなので、自分も狙っていました」と、経験から狙い通りのゴールだったと明かした。
トップ下として2次予選でポジションを掴みかけた鎌田だったが、チームが[4-3-3]にシフトしてからは出番が減少した。一方で、フランクフルトではダブルトップ下のような形で、インサイドハーフに近いポジションでプレー。その中で、ヨーロッパリーグではゴールにアシストと出色の出来を見せ、優勝に大きく貢献。その自信が、久々の代表戦でも垣間見えた。
前半から良い動きを見せた鎌田は、後半にはボディフェイントでボックス付近で相手DFを釣ってスルスルとボックスに入るドリブルを見せ、あわや前田大然(セルティック)がゴールを決めそうなシーンを作っていた。
「最初にゴールできて、気持ちも楽になりましたけど、後半もチャンスがあったので、欲を言えばもっと得点が取れればよかったと思います」と語り、もっとゴールを生み出せればと反省。トップを知ったからこそ、その発言にも重みが出ている。
前半は原口元気(ウニオン・ベルリン)とインサイドでコンビを組み、後半は途中から田中碧(デュッセルドルフ)とコンビを組んだ他、右にポジションを移して久保建英(マジョルカ)とも絡む時間が増えた。「久々の代表戦で、いつものメンバーではなく、イージーミスも多かったと思いますけど、だんだん慣れてきたとは思います」と、試合中に合わせていけていたと振り返り、「最初に元気君と出た時は難しかったですけど、ああいった時間を耐えて、先制できたからこういう展開になったと思います」と、難しさがありながらもゴールが生まれたことが大きかったとした。
また「碧と組んだ時は相手も間延びしていたので、より簡単だったかなと思います」と、後半はよりやりやすい状況が作れていたと語った。
鎌田は予てから、トップ下以外でもプレーができるとし、インサイドハーフ、そしたボランチでもやれるはずだと語っていた。その中で、今回はインサイドハーフで起用され、1ゴール1アシストという結果を残し、それ以外にも決定機を作っていた。
鎌田は「トップ下でもインサイドハーフでも自分はどちらでも変わりがないというか。強いチームとやってみないとわからないですが、前からインサイドハーフはできると言っていました」とし、「フランクフルトでもインサイドハーフで何試合も出ているので、どちらのポジションでもやりやすさは変わらないです。もちろん僕らが出ていて攻撃力が上がらないと意味がないと思います」とコメント。クラブチームでの経験から、何も問題がないと改めて主張した。
6日にはブラジル代表戦が控えている。鎌田も対戦したことのないレベルの試合になることが想定されるが、「ブラジルレベルになると今日のように僕たちがボールを握れる展開ではないので、ブンデスで上位チームとやるときもそうですけど、結局取ってからショートカウンターになると思います」と、強いチーム相手の戦い方について言及した。
また、「今日より守備的になる部分もあるし、僕自身も攻守の割合をしっかり考えないとダメになるでしょう。普段からそういう上のチームとやることもあるので、その比重は自分で調整できます」と、戦い方をかえらっると語り、「上のチームとやるときはこんなにボールは握れず、ショートカウンターになると思います」と、日本がすべき戦い方にも言及した。