アイントラハト・フランクフルト所属の日本代表MF鎌田大地(25)は、所属クラブと代表チームでのパフォーマンスが異なる。その鎌田大地のポジションについて、明治安田生命J1リーグ・浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督が持論を展開した。9日、スペイン紙『エル・ムンド』が伝えている。

 鎌田大地は昨季、UEFAヨーロッパリーグ(EL)では準々決勝2ndレグ・バルセロナ戦の追加点アシスト、準決勝1stレグ・ウェストハム・ユナイテッド戦の決勝ゴールなど、大舞台での勝負強さを発揮。攻撃陣の中心選手としてEL優勝に大きく貢献していた。

 一方、日本代表では主にトップ下やインサイドハーフで起用されているが、絶対的レギュラーとしての地位を確立していない。

 また今年6月にはキリンカップサッカー2022・チュニジア戦で解説を務めた元日本代表・福田正博氏から「鎌田(大地)が所属クラブで見せているようなパフォーマンスを出せるかですね。所属クラブだとインサイドハーフやトップ下で輝きを見せていますけど、代表になると所属クラブでの輝きが出し切れていない」と注文をつけられていた。

 リカルド・ロドリゲス監督は『エル・ムンド』の取材で「サガン鳥栖を去った鎌田大地は、多くの日本人選手と同じくベルギーへの道をたどった。シント=トロイデンVV在籍中にストライカーとして結果を残したことにより、フランクフルトに戻ることができたんだ」と鎌田大地の経歴を解説。

 その上で「フランクフルトの『3-4-2-1』というシステムは、鎌田大地のプレースタイルにとてもはまっている。彼は縦への推進力やゴール前でのクオリティを兼ね備えた選手だ」

 「おそらく日本代表では『4-2-3-1』におけるプレーメーカーの役割だが、(フランクフルトでのパフォーマンスを)あまり見ない。日本代表で重要な存在であり、知名度の高い選手であることを意味するものではない」と説明している。

 なお鎌田大地は元ドイツ代表MFマリオ・ゲッツェ(30)のフランクフルト加入もあり、今季は前線1トップの背後ではなく、中盤センターの一角でプレーしている。同選手のボランチ転向が日本代表・森保一監督の起用法にどのような影響を与えるのだろうか。