24日、日本代表が『キリンチャレンジカップ2022』のエクアドル代表戦に向け、トレーニングを行った。練習後、フランクフルトに所属するMF長谷部誠が取材に応じた。

 長谷部は22日から代表チームに帯同。同じホテルに宿泊するなどし、選手たちとコミュニケーションを取りながら、アドバイスなどを送った。この日が帯同最終日となったが、「こうしてまた、日本代表という場に来られて、気持ちよく受け入れてくれたので、ありがたかったです。自分自身も本当に多くのことを学べた3日間でした。日本代表のためというより、自分自身のためになりました」と、現役選手としてプレーしつつ、指導者ライセンスもヨーロッパで取得中の自身の糧になったと話した。

 自身のためになったことについては、「チーム作りには色々なアプローチの仕方があって、日本代表には日本代表のやり方があって、それを監督やコーチと話させてもらい、意図が見えました。選手と話をして、こういう関係性の中でやっていると学んだ部分があります。選手としても学んだことはありますけど、指導者目線というか、広い視野でサッカーをまた見られたかなと思います」とコメントしている。

 ロシアW杯後に日本代表を引退した長谷部。「久しぶりに日本代表の中に入って見えるものもありました。外から見る今の日本代表よりも、中から見る日本代表は違うものがありました。W杯本番に向けてすごく期待の持てるチームだなと、中から見えました」と話すと、「選手はもちろん、監督やチームスタッフみんなが“W杯に勝ちたい”という強い気持ちを持ってやっていて、ディスカッションしながら、どうやったらチームがうまくいくかを話していて。それが昨日の試合にも表れていたと思うし、日本代表の良さをすごく感じられました」と説明した。

 多くの選手が長谷部に質問をしに来たようで、「結果を出したいという思いをひしひし感じました。多くの選手が欧州でプレーし、普段やっていることのレベルの高さを聞いていて感じました。それは日本代表にプラスになっている」と、進化を感じる一方、「みんなに話しましたけど、(ロシアW杯後)ELで優勝したり、CLでプレーしていますけど、そことは違う特別なものが日本代表にあると思います。それは離れて改めて感じていることでもあって。そういう場でプレーできていることを今の代表選手には感じてほしい」と、伝えたかったこととして、日本を背負って戦う誇りについて言及している。

 前日に行われたアメリカ戦については、「いいゲームだったと思います。試合のプランもはっきりしていましたし、ミーティングを見させてもらってゲームを見れたので。かなり意思統一できてやれているなと。後半、相手が3バックにした時にピッチの中でどう修正するかを見ていましたけど、そこも中で話し合い、プレッシングの形を変えたりしていて。それは間違いなく必要だと感じていますし、監督やスタッフはピッチの中で自分たちで柔軟、臨機応変にやってほしいと求めている。そこも中に入って感じたことです。そういう意味で昨日はポジティブでした」と振り返った。

 本大会に向けては、「自分たちのコンディションをそこに最高潮に持っていくのは大事」と前提を話しつつ、「色々な駆け引きが出てくると思いますが、様々なことを想定して準備をする必要があります。(昨晩行われた)ドイツvsハンガリーを見てディスカッションしていました。みんなが準備しているなという感覚がありました。チームのやり方として、短時間でチームや戦術は変わっていくので、そこを想定しながらやっていければ」とアドバイスを送っている。