11月23日に控えるドイツ代表とのW杯初戦に向けて、日本代表DFの長友佑都はすでにイメージを膨らませている。
 
 カタールW杯に向けてドーハで強化合宿中の森保ジャパンは11月19日、左ふくらはぎに違和感を抱える守田英正を除いた25人でトレーニングを実施。メディア公開は冒頭20分間ほどで、非公開だったそれ以降は戦術練習などを行なったと見られる。
 
 トレーニング後に取材に応じた長友は、「詳しい対策は言えないですが、映像もしっかり見て分析をしています。ブンデスリーガで戦っている選手も多いですし、彼らから移動中のバスや食事中にも話を聞いています。すごい選手が多いけど、全然戦えるよって話をしています」としたうえで、ドイツ代表の印象をこう語った。
 
「中途半端にハイプレスに行くと、本当に剥がすのが上手い。GKのノイアーも使いながら打開するのがめちゃめちゃ上手い。だからハイプレスに行くべきところと行かないところを明確にしないと、やられてしまう。ミドルゾーンに入ってからのスピードアップが早いので。ハイプレスに行くならみんなが連動しなきゃいけないし、ミドルプレスでブロックを作るにしても、チーム全体ではっきりしなきゃいけない」
 
 さらに「キミッヒやギュンドアンなど中盤の選手が常に裏へのボールを狙っているし、さらにバイタルエリアを突いてくる。戦術的にとても鍛錬されていると思います」としたうえで、左SBで出た際にマッチアップが予想されるドイツ代表の右ウイング、ヨナス・ホフマンとセルジュ・ニャブリについてはこう語った。
 
「これまで色んなタイプの選手とマッチアップしてきたので、そのデータというのがある程度はある。まずホフマンは裏を取る動きが世界有数だなと。今まで戦った中でそれが一番上手かったのがナポリのカジェホンだったんですけど、それと似たようなタイミングで抜けてくる。ニャブリは多彩なテクニックを使って幅広いプレーをしてきますが、ドリブルできてくれれば自分としても楽しい戦いができる。絶対に負けたくないです」
 
 そうしたドイツ代表自体やマッチアップ相手の特徴を頭に入れたうえで、すでにイメージトレーニングもしているという。
 
「イメージトレーニングはもう嫌というほどやってきた。組分けが決まってからだと、たぶんもう1000回はドイツと戦っている。ニャブリやホフマンとは、1000回は対戦しているかなと。しかもとても流動的なチームなので、どんな選手が右サイドに流れてきてもいいようにイメージはしています」
 
 W杯出場は川島永嗣と並ぶ日本歴代最多の4回目で、クラブレベルを含めればワールドクラスのアタッカーたちと何度も対戦してきた長友。ドイツ代表との決戦に向けても、しっかりと相手を分析したうえで、勝利へのイメージを膨らませているのは、森保ジャパンにとって心強い限りだろう。
 
取材・文●白鳥大知(サッカーダイジェスト特派)

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