韓国

アジア最終予選グループAを戦った韓国は、初戦のイラク戦をスコアレスドローで終えたことで暗雲が立ち込めた。しかしその後は危なげない戦いぶりを見せ、2試合を残して6勝2分。イランに続いてW杯出場を決めた。

指揮を執るのはパウロ・ベント監督。2018年に行われたロシア大会後に監督に就任し、歴代最長となる4年目を迎えた。ポルトガル人指揮官が率いる韓国の強みは、欧州でプレーする選手で形成される3トップ。ソン・フンミン（トッテナム）、ファン・ヒチャン（ウォルバーハンプトン）、ファン・ウィジョ（ボルドー）の出来がW杯での結果を左右するだろう。

中盤やバックラインには若い選手が多く、経験が少ない。特に韓国のメッシとして注目を集めたイ・ガンインは1年以上も代表チームから遠ざかっているだけに、能力は申し分ないキーマンが招集されるかどうかも、大会前の見どころの一つだ。

注目選手：ソン・フンミン（トッテナム）

韓国の注目選手といえば、アジア人初となるプレミアリーグ得点王に輝いたソン・フンミン以外にいないだろう。

高校生からKリーグを経由せずにドイツのハンブルガーSV U-17に加入。2010年にトップチームに昇格すると、レバークーゼンを経て2015年にトッテナムへと移籍した。初年度から欠かせない存在として活躍すると、今シーズンはリーグ戦35試合・23得点・7アシストをマーク。リヴァプールのモハメド・サラーと並んで得点王のタイトルを獲得した。

ソン・フンミンといえばスピードとフィジカル、切れ味鋭いドリブル突破が武器だ。特に左サイドからカットインしてフィニッシュへと持ち込む形は必殺パターンと言える。

さらに、オフザボールの動きやポジショニングの良さにも定評があり、両足で遜色なく蹴ることができる球質にも注目。今大会も韓国の得点源として大きな期待が集まる。