ポルトガル

世界最高の選手と評されるクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、ベルナルド・シルバやブルーノ・フェルナンデスなどのクラックを揃えるポルトガル。しかし欧州予選ではセルビアの後塵を拝してプレーオフに回った。それでも、トルコと北マケドニアに2連勝して6大会連続8度目のW杯出場を手にした。

基本フォーメーションは4-3-3や4-2-3-1を併用するが、最前線に君臨するC・ロナウドのフィニッシュワークへとつなげるスタイルは変わらない。中盤には運動量が豊富なレナト・サンチェスやディオゴ・ジョタ、チャンスメーカーのブルーノ・フェルナンデスや突破力のあるベルナルド・シルバなどさまざまなタイプの選手が揃っている。

さらに両サイドバックの攻撃参加も魅力の一つ。マンチェスター・シティで司令塔の役割を担うジョアン・カンセロや優れた左足のスキルを武器に圧倒的なスピードとフィジカルでサイドを駆け回るパリ・サンジェルマンのヌーノ・メンデスが攻撃に厚みを加える。攻撃に特化したスタイルで初の世界制覇を目指す。

注目選手：クリスティアーノ・ロナウド（マンチェスター・ユナイテッド）

ポルトガルの注目選手は圧倒的な得点力を誇るクリスティアーノ・ロナウドだ。アルゼンチンのリオネル・メッシと共に、世界最高の栄誉を分け合ってきた“メガクラック”。今大会に出場すると5大会連続となり、アントニオ・カルバハル（メキシコ）、ローター・マテウス（ドイツ）、ジャンルイジ・ブッフォン（イタリア）、ラファエル・マルケス（メキシコ）が達成した史上最多タイ記録に並ぶ。

全盛期に比べるとプレーのキレやアジリティは落ちてきたが、運動量が求められるウイングから得点重視のセンターフォワードへとポジションを移したことで輝きを取り戻した。

特にポジショニングが絶妙であり、タイミング良くボックス内に侵入し、味方のパスをワンタッチでゴールに蹴り込む場面が増えた。もともと、打点の高いヘディングにも定評があり、これまで以上にボックス内で危険な存在となっている。

ポルトガル代表でも現在はセンターフォワードとして活躍。2021年に行われたEURO 2020では大会中に5得点・1アシストを記録し、得点王に輝くなど結果を残した。37歳を迎え、今もなおも成長を続けるC・ロナウドに注目だ。