スイス

欧州予選で、最有力のイタリアを筆頭に北アイルランド、ブルガリア、リトアニアなど伏兵揃いのグループCに組み込まれたスイス。最終節時点ではグループ2位だったものの、ブルガリアを相手に4-0の快勝。首位のイタリアが北アイルランドとスコアレスドローに終わったことで逆転でW杯ストレートインを勝ち取った。

2021年8月にムラト・ヤキン監督が就任して以降、4-2-3-1のフォーメーションを採用。ダブルボランチにはアーセナルのグラニト・ジャカ、ユヴェントスのデニス・ザカリアら実力者がチームの心臓として攻守に活躍する。

攻撃に関しては、バックラインからていねいにパスをつないでビルドアップ。キープ力が高いトップ下のジェルダン・シャキリや、裏抜けを得意とするトップのブレール・エンボロを使った直線的な攻撃が特徴だ。

注目選手：ジェルダン・シャキリ（シカゴ・ファイアーFC）

スイスの注目選手は、各国のビッククラブを渡り歩いてきたジェルダン・シャキリだ。

2009年にスイスの名門・バーゼルの下部組織からトップチームに昇格。メキメキ頭角を現すと、2012年にはドイツ・ブンデスリーガの盟主バイエルン・ミュンヘンへとステップアップを遂げた。その後は、インテル、リヴァプール、オリンピック・リヨンなどのビッククラブへ。今シーズンからはMLSのシカゴ・ファイアーFCでプレーする。

シャキリの特徴は強靭なフィジカルだ。169cmとサッカー選手としては小柄ながらも、大柄な選手が揃うプレミアリーグでも当たり負けしない強さを見せた。さらに、柔らかなボールタッチも武器の一つ。重心の低い小回りの利いたドリブル突破でチャンスを創出するなど、攻撃の中心的な存在だ。