フランス

史上3カ国目となるW杯連覇を狙うフランスは、欧州予選を5勝3分と無敗で通過。総得点25、失点6と、その数字を見ただけでも安定した戦いぶりであることが分かる。

ラファエル・ヴァラン、ジュール・クンデ、エンゴロ・カンテ、カリム・ベンゼマ、キリアン・エンバペ……。名だたるビッグネームが名を連ねるフランスは、今大会の優勝筆頭候補と言って間違い無いだろう。

タレント軍団を率いるディディエ・デシャン監督が指揮を執って、今年で10年目。4バックから3バックにフォーメーションをシフトし、ポゼッションにこだわらず、自陣でリトリートしてからのロングカウンターと、圧倒的なフィニッシャー陣のゴールで勝利をつかみ取る。攻守においてバランスの取れた戦術で2大会連続となる世界の頂を狙う。

仮に世界一に輝いたならば、1934年大会と1938年大会で優勝したイタリア、1958年大会と1962年大会で優勝したブラジルに続いて、史上3カ国目の快挙となる。

注目選手：キリアン・エンバペ（パリ・サンジェルマン）

推定移籍金は、2億600万ユーロ（約295億円）とされ、今や世界一のサッカー選手と言える選手が、キリアン・エンバペだ。

昨シーズンからパリ・サンジェルマンに加入したリオネル・メッシ、ネイマールと共にピッチに立ち、28得点・19アシストをマークして得点王＆アシスト王をダブル受賞。クラブのリーグ制覇にも大きく貢献して見せた。

なんといっても、爆発的なスピードが一番の武器だ。速さを生かしたドリブルは誰にも止められない。さらに、得点数が証明するように圧倒的な決定力も魅力の一つだが、味方へパスを出したほうが確実に得点を奪えると思えば、決定機を譲る選択もできる。

23歳と今後10年はフランス代表を牽引するであろうスピードスターだが、W杯連覇を目指す今大会は一際、優勝へ懸ける気持ちが大きいはずだ。