エクアドル

群雄割拠の南米予選において、ブラジルに次ぐ得点数をたたき出して上位を堅持し、2014年のブラジル以来、2大会ぶり4度目の出場を決めた。

「ラ・トリ」の愛称で親しまれているエクアドルは、攻守に渡って個の力が光るチームだ。バルセロナでプレーするバイロン・カスティージョ、バジャドリードのゴンサロ・プラタ、ヘンクのアンジェロ・プレシアードら欧州で活躍するタレントが名を連ねる。

2020年から指揮を執るアルゼンチン人グスタボ・アルファロ監督が中盤のボールポゼッションを植え付けた。保持する時間を作りながらも前線に運ぶ推進力は高く、縦に早い仕掛けを得意としている。今大会では2006年のドイツ大会以来となるベスト16進出と、それを超える成績を目指していく。

注目選手：モイセス・カイセド（ブライトン）

20歳という若さながらラ・トリの主力として南米予選突破に貢献した。2020年10月に開幕した南米予選で初招集されると、9日に行われたアルゼンチン戦で代表デビュー。13日に行われたウルグアイ戦で早速、代表初ゴールを決めた。

中盤を本職とする選手で、配給力、ボール奪取能力、スタミナ、推進力のあるドリブルと中盤の選手として必要なあらゆる能力を兼ね備えた選手である。ボールタッチも繊細で、ミドルシュートも武器の一つという、パーフェクト・フットボーラーだ。

カイセドの出来がそのままエクアドルの勝敗に直結するだろう。個人としても、W杯の結果次第ではビッグクラブへの移籍にもつながっていくはず。若手最注目選手の一人だ。