セルビア

“ピクシー”ことドラガン・ストイコビッチ監督が率いるセルビア。欧州予選ではポルトガル、アイルランド、ルクセンブルク、アゼルバイジャンと同居するグループAに組み込まれた。下馬表ではポルトガル有利の見方が広がるなか、最終節の直接対決で勝利してW杯にストレートインするなど、勝負強さを示した。

これまでは4バックを採用してきたが、ピクシーの下では3バックを基本に戦う。サイドから厚みのある攻撃を展開し、前線のミトロビッチ（フラム）やヴラホビッチ（ユヴェントス）を狙ったロングボールで深さを作り出す。さらにボールを奪ってからの素早いカウンターも武器の一つだ。

ヨーロッパ屈指の2トップを武器に初のグループステージ突破への期待がかかる。

注目選手：ドゥシャン・ヴラホビッチ（ユヴェントス）

セルビアの注目選手はイタリア・セリエAで得点を量産する22歳の万能型ストライカー、ドゥシャン・ヴラホビッチだ。

フィオレンティーナで過ごした4シーズンで、98試合に出場し、44得点・7アシストの成績を残すなどストライカーとして開花。この活躍が認められ今シーズンからイタリアの名門・ユヴェントスに加入すると、36試合で24得点・5アシストの成績を残すなど4位に終わったチームの中で気を吐いた。

ヴラホビッチの最大の特徴は、高い得点能力。190cmと長身ながらも、足元の技術に長けており、あらゆるフィニッシュワークを武器としている。特にポジショニングの駆け引きが秀逸で、うまく相手の裏を突いてフリーの状況を作り出し、冷静にゴールへと流し込む形を得意とする。初のW杯の舞台で注目したい若手ストライカーの一人だ。